バカとテストと召喚獣 ~僕らの非日常日記~
「あ…明久くんッ!?」
「何やってんのよアキッ!?」
「やっぱり、そうなるのじゃな…。」
「血の気が多い……。」
しばらく雄二と死闘を繰り広げているとふとあることに気がついた。
「あれッ、美波って葉月ちゃんに頼まれて、3DSを買いに来たんだよね。」
「エッ、えぇ、そうよ、葉月がどうしてもって言うから。」
「それじゃさ、この分は美波が買ってきなよ。」
「えぇ、良いの?」
「いいよ、いいよ、だよねッ雄二っ。」
「あぁ、別にいいぞ、俺は明久に3DSが渡らなければそれで良い。」
「何ソレッ!?、ボクに対しての嫌がらせッ!?」
「えっ、いいよやっぱり、瑞希や木下や土屋に気を使わせちゃ悪いし…。」
「何を言っているのじゃ、島田っ良いに決まっているじゃろう。」
「良いんですよ、美波ちゃん。」
「大丈夫だ、問題ない…。」
どうやら満場一致だった。
結局、最後の一台は美波が買うことになり、その後、帰るついでに美波の家に一旦集まり学校へ登校することになった。
「ただいまぁー、今帰ったわよ葉月ぃー。」
「わーい、お姉ちゃん3DS買えたですかっ!?」
美波の声と同時に、リビングから葉月ちゃんが飛び出てきた。
「ええ、みんなのおかげでね、葉月もお礼言いなさい。」
「バカなお兄ちゃん達ッ、ありがとうですッ。」
葉月ちゃんは顔いっぱいの笑顔で笑った。
「ホントごめんね、私のせいで。」
「いつまで言ってるのさ、べつにボク達は葉月ちゃんに喜んでもらえればそれで良いんだよ。」
「そうだぞ島田、コイツに3DSなんて与えたら、全く勉強しなくなるからな。」
「少しくらいはするよッ!?」
その後、しばらく美波のうちでゆっくりし、ボク達は3時限目から学校へ登校した。
《文月学園前》
案の定Fクラスメンバーが同時に6人登校したのがマズイ事に、鉄人にしょっ引かれた。
しかも何故かボクだけ……。
「吉井ぃ、何故遅刻届の理由の欄に『産気づいたおじさんが居たから、病院へ連れて行った』とはどういう事だ?」
何故か薄っすらと鉄人のこめかみに筋が浮かんでいるような気がする。
「何故って、産気ずいてる人が居たら助けるでしょうッ!」
ボクはキッパリ口から出任せを言った。
「おっさんが産気ずくかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁああああゃゃゃゃややぁぁぁぁッ!?」
鉄人の頭突きがボクの顔面にHITした。
「ふんッ、言い訳は生徒指導室で聞いてやるッ!」
「ちょ、鉄人ッ、ひっぱらないでッ、嫌ッ、いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ。」
その後、結局ボクが3DSを買いにゲーム屋に並んでいる所を、先輩の常夏コンビにチクられたらしく、その後ミッチリ鉄人にシバかれたとさ。
めでたし、めでたし。
【バカとゲームと買い物戦争!】完
作品名:バカとテストと召喚獣 ~僕らの非日常日記~ 作家名:嶺岸 雅貴