こらぼでほすと すとーかー1
「そのバカ、引っ掛けて、どっかを連れまわしてくれない? アスランが、すごく困って
るんだよ。ニコルなら、アスランのためにがんばってくれるよな? 」
「え、アスランが? ええ、それなら、僕、がんばります。」
よしっと内心で、サムズアップなんかやらかしてスタッフは、表情は動かさないままだ
。とりあえず、ストーカーが目標を変更してくれたなら、ここから引き剥がして、ニコル
に連れ回させればいい。
「ニコルは魔性の子猫ちゃんだからな。存分に貢がせて、捨ててやれ。そうしたら、アス
ランも溜飲が下がるだろう。」
「うふっ、アスランは褒めてくれますよね? 」
「そりゃもちろん。ニコルのがんばりに感謝してくれるさ。」
「わかりました、僕、がんばりますっっ。」
両手で力拳を作って、ふんっと気合をいれて、また外へ飛び出して行ったのを、スタッ
フ一同で見送る。
「おーおー、すごいなー、あのパワー。」
「さすが、美少年キラーだな、鷹さん。お見事っっ。」
一瞬のアイコンタクトで、それをやってるあんたらも、すごいだろう、と、紅は感心す
る。トダカにしてみれば、キラから害虫が取り除かれるなら、それで十分だ。それに、ニ
コルは、死んでから性格が180度変わったと言われている小悪魔を通り越して悪魔クラ
スの生き物だから、手玉に取られる心配もない。
作品名:こらぼでほすと すとーかー1 作家名:篠義