二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ニガモドキライ

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
今日は随分とニガモドキが多いなぁ。
夕食に入っているニガモドキ――もといピーマンをオリマーは丁寧に選り分けていた。ニガモドキという名前は初号機が付けた名前だったので、正式にはピーマンということを先日教わったのだが、慣れなくてついニガモドキと呼んでしまう。良いじゃないか、ニガモドキで。こんな苦いものピーマンなんて可愛らしい名前似合わないと思うのだが。

こうやって毎回オリマーはあれやこれやを残していた。残すくらいなら頼まなければ良いと言われそうだが、昼食は自分で選べても夕食は全員同じメニューなのだ。無料で食べれるのに、わざわざ自炊する気にもならない。カップ麺ももう飽きた。おいしいものもあるけれど、どうしてこの星の食べ物はどれもこれも辛かったり苦かったりするのだろう。彼らは味覚障害でも起きてるんじゃないだろうか。

そんなことを考えていたら、後ろのテーブルの会話の話題に自分が入っていたらしく、急に目の前のテーブルが叩かれた。皿が一瞬宙に浮き、がしゃんと音を立てる。何があったのかと振り向くと、リンクが怖い目をして睨んでいる。トゥーンがオリマーの背後に隠れた。

「ど、どうしたんだ?」
「トゥーンが食わず嫌いをするんだ!食べ物を大事にしないなんて、許せない」
「食わず嫌い?」
「そう、ピーマンもニンジンもグリーンピースも……あげていったらきりがないけど」
「別に良いじゃん!オリマーだってピーマン残してるしさぁ。ねーオリマーからも言ってやってよー」

トゥーンがガクガクと宇宙服を揺らすのを制しながら、オリマーは全く不可解な現実に肩をすくめた。こちらの世界ではニガモドキを食べる習慣があり、更にそれを食べなければ怒られるというのだから。
オリマーも子供には好き嫌いしないようにと言ってはいる。が、いくら栄養が豊富と言ってもこんなもの、無理に食べさせる気にはならない。恐らくこちらの人たちにとってはさして問題のない苦さなのだろうが――

「良いじゃないか、こんなもの食べなくても」
「オリマーさん!」

怒るというよりもびっくりしたようで、リンクは目をまんまるくさせた。リンクはオリマーに子供がいると知っていたから、否定することはないと思っていたのだ。
勝ち誇った顔をするトゥーンに、何と言おうか口をパクパクしていたリンクだったが、先に声を出したのはオリマーと共に食事をとっていたファルコンだった。

「オリマー、本当は年ごまかしてるんじゃないのか?」
「ごまかす……?どういうことだファルコン、言い様によっては怒るからな」
「怒るもなにも、思ったままを言ったまでだ。オリマーは子供扱いされるのを嫌がるが、そう言われるような行動ばかりだからな」
「わたしがいつ子供っぽいことをしたというのだ」
「コーヒーは飲めない、ピーマンは残す、甘いのが大好き。子供そのものじゃないか。これから飯を食う時はお子様ランチにしたほうが良いんじゃな――」
「決して苦い物を口にしたくないわけじゃない!」
「じゃあどうして?」
「……体調が悪いんだ」

顔を逸らしながら言った言葉に、ファルコンが思わず噴き出した。リンクですら呆れたように頭をかいたので、オリマーは顔を赤らめた。
呆れられてると知ってすぐに「調子が良いときは食べても大丈夫なんだ」と言うのだが、2人は信じる素振りをみせない。そもそも体調によって食べれなくなるような食べ物ではないためだ。

作品名:ニガモドキライ 作家名:やすもの