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lost heven 01

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目次
第一章: 蒼紅人形 p3~57
次章予告p58~60

蒼紅人形(lost heven 01)



プロローグ
オレ初めてなんだ。
ここまで人を好きになれたのってさ、だから。
初めての恋を教えてくれたあんたに一生ついていきたいと思うんだ・・・あんたとずっと一緒にいたいと思ってんだ。なのにさ、これはないと思うんだよな。
神様ってのがいるなら、お願いだからオレのこのちいせぇ願いを聞き入れて欲しぃな。






目次
*プロローグ
*居場所
*ありえない町
*アンク
*蒼紅人形ーそうくにんぎょうー
*エピローグ




居場所
約束の日から幾日たった、オレは真理に勝つことができた。そしてもう二度と錬金術が使えない・・・ハズだった。
だけど真理はオレにご褒美として錬金術を与えてくれた。そしてなぜかついでにホムンクルスとか大佐の目とか治してくれたりした。まぁ、それは感謝すべきことだ。
そして、あろうことかホムンクルスまで復活させてしまったためオレはあいつ等に狙われる羽目になってしまった。
だから、新しい場所としてオレは正式に軍の狗となる事になった。これは大総統のはからいである。
そして最悪なことにオレは大佐のもとでつまり東方司令部で働くことになった。
東方司令部はリゼンブールに近いから嫌ではないけど、もちろんウィンリィにプロポーズしたのが原因なんだけどな。
そんな毎日を過ごしてたら、告られた。それが女の子ならよかったんだけどさ、大佐なんだよ。男だぜ?しかも今は上司の・・・呆れたよ。ホントにさ、何処の世界に婚約者がいる部下(年下で男←ここ大事)に告白する奴がいるのか?!
保留しといたよ、一応。断るのは何だか失礼だし、上司だし?
今は、アルいないし。もうシンにいって錬丹術学びに行ってるし。ひとりっつーのも嫌いなんだよな。
そんなこと思ってたからだろうか?大佐がオレにある町の依頼を解きに行ってくれとかほざきやがった。
「はぁ?何でんなのに行かなきゃいけないんだよ?」
「大総統閣下の命令だ仕方ないだろう。鋼の」
「いちいち名前で呼ぶなよ。」
「いってくれるかね?」
そこでオレはいいことを考えた。
「あんたも来るならな。」
「は?」
「仕事ならみんなに任せればいいだろ?どうせ、オレに仕事振りたかったんだろうし」
「なっ・・・!(その通り過ぎなんだが鋼の・・・)」
「あんたオレが好きなんだろ?」
「・・・」
「だったらオレと一緒なの苦じゃねーだろ?」

その時オレの目の前に暗い影が立ちふさがった。

いきなりキスするとか?何なんだよあんたは、ちょっとからかっただけだろうが。しかもいきなり
「いいだろう、君の言うとおりだからな。」
え、えぇぇぇ?!!何言ってんだこの人何言ってんだこの人・・・うぅ~ちょっとしたいたずらしてみただけなのにさぁ・・・なんで、あんたと一緒に行かなきゃいけないんだよ!!ありえないし!
つーかどこ行くかわかんねぇしオレにはウィンリィいるし、なんかキス…うわぁいいたくねぇ!!
「どうした鋼の?」
「あ、あぁ良いぜ。つーか受けてたってやんよ無能大佐。」
って!?オレ何いっちゃってんだし?はぃ?オレおかしくなってんの?んなわけねぇよな・・・あぁ!もうなんだし!!
「ところで鋼の・・・」
「なんだよっ!!」
「顔が赤いぞ?」
「は・・・?!あんたに関係ないからっ!もう帰る!」
「まて・・・」
まだ勤務時間なのだが・・・とかいってた気がするけど気にせずに家(ウィンリィの)に帰宅した。

「ただいまぁ・・・!!」
オレは今目の前にある光景に驚いた…とういうか許せない気持ちだった。何処をどうすれば婚約者が・・・自分の弟と一回ヤった後を見て驚かないでいられるか?もう、裏切られた思い以外何にも無いな・・・ほんとに。
「エ・・・エド?帰ってくるの早かったね?」
「ウィン…」
「ちょ!エド何処行くの?誤解だって・・・」
くそ、女なんて最悪じゃねーかよ!どうせ裏切るし・・・はぁ、オレどこに行こうか?って金持ってきてないからな。何処止まればいいんだよ・・・
「あぁ~!!もうなんだし、いみわかんねぇよ。何で好きなやつに裏切られなきゃ何ねぇしそのうえた…大佐にキ・・・スされちまうし。」
今日一日でいろんなことが起こり過ぎてなんだかわかんねぇよ!旅行きてぇ~畜生!!

「久しぶりね鋼の坊や」
「ふふ、久しぶりだねおちびさんvV」
「ふえっ?エンウ゛ィー?それにラスト!」
「覚えててくれたんだ~流石おちびさんだね」
「んでここに?あっ!お父様の命令だろ?」
「違うわよ?坊や。私達はお礼を言いに来たの」
「お・・・れい?」
「そうだよ?おちびさんが僕たちを生きかえらせてくれたんだもん。お礼するのが務めでしょ?別にお父様関係じゃないよ?」
「そう・・・なのか。」
「あれ?今ひとりなの?」
「そういえば、弟君の姿がないわね」
「アルは今シンにいって錬丹術学んでる。オレは軍についてるんだ。」
「へぇじゃあひとりぼっち?」
「今はな…」
「今はってどういうこと?」
「ホントはウィンリィと暮らしてたんだ・・・なのに、」
「ちょっ!おちびさん?何でないてんの?」
「ひっ・・・、泣いてねえよ。泣いてねぇってば。」
「もし一人で来るところないなら、わたしたちの所に来たら?」
「そうだよ?ホムンクルスでも一緒に居る温かさはあるからさ?」
「オレは・・・オレなんかでいいのか?」
「大歓迎だよvおちびさんなら。」
「場所は東方司令部の近くだから出勤にも困らないでしょう」
「どう?おちびさん来る気になった?」
「あぁ!行く!」
なんか今エンウ゛ィー笑った気がするけど気にしない。いまオレに居場所をくれてるのは彼等なんだから。

その日の夢はとても幻想的だった。真っ暗な世界にオレより小さい女の子(多分少女?)がオレのほうに向かって歩いてるんだ。そしてこう言った
『おにぃちゃんはひとりぼっちなの?それってさびしくない?』
「お前だれだ?」
『質問に答えてよおにぃちゃん。ひとりってさびしくないの?』
「オレはひとりじゃない。だって・・・」
『ホントに?それはホントにひとりじゃなの。』
「いみわかんねぇ・・・よ。」
『まだわかんなくていいよ?でも、おにぃちゃんはひとりだよ?この先もえいえんに・・・ね。』
「な・・・!どういう・・・ちょっと待ておい!」

「おま・・・」
「あ、起きた?」
オレは今くそ恥ずかしいことをやらかしてしまった。人(?)の家で大声出して起きるなんて・・・。つーか今何時だ?
「十二時だよ」
「って、何でわかんだよ?」
「読心術だよ?」
「何でつかえんだよ?」
「えへへ~。」
じゃねえよ、変態。・・・つーか今十二時?!まじかよ、遅刻…もういいかなぁ~って駄目か。
「行ってきます」
「大丈夫なの?大佐に怒られるんじゃね?」
「てめーが起こさなかったからな。」
「え~?」
「え~じゃねーよ!!」
ったく、大佐なんていうんだろ…って!さっきから何大佐のことばっかり考えてんだしオレのバカ!あ~もう!
全部ウィンリィのせいだ!オレの居場所無くなっちまったし!

「はぁ・・・」
作品名:lost heven 01 作家名:空音