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GUNSLINGER BOYⅩⅡ

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君のいなくなった日




俺には唯一無二の親友がいた。


保育所に通っていたころからの幼馴染。
幼すぎるころの記憶で曖昧だが、たしか一人でめそめそ泣いていたところに声をかけたのが最初だったと思う。
それ以来、一番の友達。
別にいつも一緒に行動していたわけでも一緒に遊んでいたわけでもない。
俺が校庭でサッカーをしていてもあいつは図書室で本を読んでいたりしたし趣味も得意なこともまるで違った。
でもあいつといると楽しくて心地よかった。
下校はいつも俺の今日の武勇伝を話しながら。以外に厳しい反応がかえってきたり感動してもらえたりツッコミを入れられたり。
あいつは普段は真面目で控え目で、体格は同年代の子供たちの中でも小柄で生っ白くて、目が大きいせいもあって女の子みたいだった。
活発でガキ大将的な性質を持っていた俺とはまるで正反対だったから周囲からは何故仲がいいのかとよく不思議がられた。

一緒にささいないたずらをしかけたりして先生に叱られることもあったが、その後で『まったく、だからやめようって言ったのに』なんて呆れたように言う表情はいつも優しかった。

あいつは俺のことを明るくて強くて羨ましいなんて言っていたけど、俺はあいつが弱くなんてないことを知っていた。内気に見えて芯が通っていて、肝心な部分は頑固で絶対に譲らない。
しかも、特出していない代わりに何でも地味に平均より少し上ぐらいの水準でこなしていたことも俺は知っている。体育以外は、だけど。

でもあいつは大人しそうな見かけのせいか上の学年の奴らにからまれたり変な大人に声をかけられたりと面倒事を引きつける体質だったから、『俺がこいつを守らないと』なんて小学生なりに使命感みたいなものを持っていた。
・・ああ、本気でそう思ってたんだ。


2年前のあの日、
俺はあいつに小学校を卒業したら遠くの大きな町に引っ越すことを伝えた。
俺も言いにくかったし、言った直後のあいつは驚いたあとに泣きそうな表情になったけれど、『そっか・・・、引っ越し先、良いところだといいね』と詰まりながらも言ってくれた。
引っ越してからはたくさん手紙を書くと約束した。中学を卒業したらこの町を出てそちらの高校に行きたいとあいつが言ったから、その時は色々教えてやると約束した。
俺がいなくなったからって寂しくて泣くなよ、なんてからかうように言ったら怒られた。
でも、そんなことを言いつつもなんだかんだで適応能力が高いあいつなら心配ないと本当は思っていた。
そして、また明日、といつも通りの笑顔で別れたんだ。


それが、あいつとの最後の会話だった。





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次のニュースです
昨晩午前2時ごろ、
民家に3人組の強盗が押し入りその家に住む××さん夫婦二人を鈍器で殴り殺害。
夫婦の長男で12歳の××君は意識不明の重体で病院に運ばれましたがその後死亡が確認されました。
事件は午前5時ごろに新聞配達にきた男性が住宅の窓が割られているのを不審に思いそこからのぞくカーテンに血痕が付着しているのを発見し通報したことにより発覚。
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逃げた容疑者はホテルに潜伏していたところを発見されその場で取り押さえられました。
元軍従事者と思われ・・・・
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作品名:GUNSLINGER BOYⅩⅡ 作家名:net