四度目の奇跡
1人と1体が共に過ごし始めていくつかの月日がたちました。
『う゛ぉーかろいど』は大國の言う事をよく聞き…とても勉強熱心でした。
大國は、あの頃の島國と生活しているような気持ちになり…とても幸せでした。
しかし…『う゛ぉーかろいど』と島國には大きな違いがありました。
それは…大國と島國が今まで共に過ごしてきた、幾十…幾百…と言う月日の記憶…。
『う゛ぉーかろいど』はその記憶を持っていなかったのです。
そこから生まれる「あぁ…あの時アイツはこうしたのに」と言う思い。
それでも大國は今、この子の笑顔が見られるならばそれでいい…と思っていました。
しかし――多くの月日を重ねるにつれ…大國はその事で胸を痛めるようになりました。
そして、『う゛ぉーかろいど』に向けていた笑顔に、少しずつ影が混じるようになりました。