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ゴールで待っているのは

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ねぇ、君は何処に行ったの?
家出なんて許さないよ、見つけたらお仕置きだね。
たっぷり怒って、でも抱きしめてあげる。

さぁ、だから早く見つけようと、周りの存在を無視して駆ける 駆ける。



ねぇ、君は何処に行ったの?
探しても探しても何処にもいないよ、いないよ。
会いたいのに、こんなにも君に会いたいのに。

周りの喧騒が煩くて逃げ出して、ただ只管君に会うために駆ける 駆ける。



ねぇ、君は何処に行ったの?
「嫌いになるよ」「心配したんだからね、バカ」と言おうかな。
…情けなく、泣いてしまうかもしれないけど。

早く君に触れたくて、君だけ探しに駆ける 駆ける。



ねぇ、君は何処に行ったの?
知らない場所にまで足を伸ばして、君の小さくて細い身体を捜す。
見つからない、君が見つからないよ。

まるで迷子の子猫の様、かっこ悪いけど君に会いたいから駆ける かける。



ねぇ、君はどこに行ったの?
君がいない日々なんて忘れたよ、いみないもの。
…でもこのきおくはねつぞう?正しいよね?まちがっていないよね?

大切だけど、思い出したくないからふり切るようにかける かける。
















ぱらぱら剥がれ落ちた記憶、拾い集めて君と(さいごに)会った場所へ。
唯一残る記憶、柔らかい笑顔、俺を呼ぶ声。

『いざやさん、』

鳴り響く踏切の音、黄色と黒のコントラスト、近付く轟音、そして、そして―――




(あぁ、ばかみたいにかっこわるい)(きみをさがして、まいごになって)






もういないきみをさがして、まいごになって






怖くなんかないよ、だって此処には君はいないから。君がいない世界なんて間違いだから。

ほら、これでやっと、きみにあえるよね?そうしたらほら、ハッピーエンド。

鳴り響く踏切の音、黄色と黒のコントラスト、近付く轟音。
そんなので造られた世界の真ん中に立って、零れる涙は安堵から。

そして、そして―――



(やっとここに、かえってこれ)












(ばか、)(いざやさんの、ばかばか、ばか)
(そんなことしたって、もうあえないのに)


(あなたをそんなに、くるしめたくなんかなかったのに)















ねぇ、君は何処に行ったの?
家出なんて許さないよ、見つけたらお仕置きだね。
たっぷり怒って、でも抱きしめてあげる。

さぁ、だから早く見つけようと、周りの存在を無視して駆ける 駆ける。



今日も、駆ける。







ゴールで待っているのは (幸せなことだけじゃなかった)




(→解説)