二次創作小説やBL小説が読める！投稿できる！二次小説投稿コミュニティ！

　最後に会ったのはもう何ヶ月も前。
　その時はまだ軽口も叩けたし、馬鹿なことも言い合えてた。王国が解体した時も無事だったのだから今回も、と心にどこかにあったと思う。
　けれどそれから一度も会っていない。
　新体制に向けての仕事やら後始末やらに忙殺されているのだと、彼の弟からこっそりと連絡をもらった。
　それは事実なのだろう。けれどきっと本当は、向こうが避けていたからに違いない。
　なんで会ってくれないのか、わからなかった。
　何の思惑があったにせよ、相手の意思を慮って会わずにいた事を、悔いている。
　彼を見た最後の記憶。ふざけてあって大笑いしていたけれど、本当に一瞬だけ、どこか寂しそう見えた。
　『今度』を待たず無理にでも会いに行けばよかったと、今更後悔している。
　それが何より腹立たしくて涙がとまらなかった。