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こらぼでほすと 襲撃4

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を逸らした。勝手にカガリは、ベッドをフラットに戻して、苦笑する。
「・・・すまない・・・おまえを焦らせているのは、私の不甲斐無さが原因だな? 」
「それはいいんだ。俺のことは気にしなくて良い。」
 治す方法がみつからない。それが、カガリには気になっていることだ。それさえ見つか

ったら、親猫は子猫たちの許へ戻ることが出来る。そうしたら、こんなところで、寝込ん

で心配していることなんてないのだ。さっさとアレルヤの探索に走り回っているだろう。

だからこそ、知らせたくないから、平静を装っている。
「カガリ。」
「なんだ? 」
「俺も言うのを忘れてた。宇宙で探してくれてありがとな。お陰で、生きて、ここに居ら

れる。生きてただけで十分だ。」
「まあ、もうちょっと猶予はくれ。どうにかするから。」
「ああ、慌てなくていい。」
 ふうと息を吐いて、ロックオンも微笑む。キラの双子の姉は、やっぱり普通ではない。

自分よりも年下なのに、力強い言葉を吐く。何もないんだと断言されたら、ちょっと気分

は落ち着いた。
「刹那がいなくて寂しいから、余計なことを考えるんだ。刹那の代わりに添い寝してやろ

うか? 」
「はあ? いらねぇーよ。つっーか、それがセクハラだと学べ。」
「人肌って安心するだろ? 」
「それ以前の問題だ。そういうことは、恋人にやれ。」
「ただいま募集中だ。」
 そりゃこんなのの恋人は、なかなかできないだろう。なんせ、恐れ多くも国家元首様な

のだから。ついでに、あの天然電波の弟というのもおまけについてくる。立候補する人間

はいないだろうな、と、笑っていたら、眠気を催してくる。久しぶりに大声を張り上げた

ので疲れたらしい。
「ごめん、ちょっと寝る。」
「ああ、じゃあ、また後で来る。」
 いや、もう来ないでくれ、と、言いかけて目を閉じた。すうっと引き込まれるように眠

りに入った。


 カガリのほうも部屋を出てから、背後のキサカと、扉の外で待機していたアマギたちに

声をかける。
「ロックオンが気付いていたぞ? どういうことだ? 」
「先日、悟空くんに、『吉祥富貴』の縮小営業について質問していました。MS乗りが全

員、何かしらの理由をつけて留守をしているのを不審に思ったのではないかと思います。


 携帯端末を持ってきてくれ、と、悟空に頼んでいたから、それは三蔵に連絡して悟空が

帰る前に隠させた。体調が落ち着いたら、事実を告げるつもりだが、今は非常にまずい。

だから、全力で、その事実を隠している。カガリも、それがわかっているから、話を誤魔

化した。
「早く見つけてやりたいんだがなあ。」
「カガリ様は、よくやっておられます。」
「ありがとう、アマギ。もし、人手が足りないなら、私の親衛隊も使え。王留美のことだ

から、油断させておいて仕掛けてくる場合もあるぞ。」
「はい。」
「キサカ、ドクターに、私が添い寝してもいいか尋ねてくれ。あのベッドだと狭いから、

私の部屋がいいんだ。」
「それはやめたほうがいい。」
「なぜだ? 」
「恥じらいがなさすぎる。」
「あのな、キサカ。あれは病人だぞ? 」
 いや、そういう問題ではないだろう、と、キサカは口にして、アマギたちは内心でツッ

コんだ。一応、うら若き乙女という年齢なんだから、添い寝は問題だろう、と、思うのだ

が、当人が無自覚なのが、非常に他の者の心臓に痛い。
「ロックオンは安静第一の病人だ。あなたのような寝相の悪い人間に添い寝されたら寝ら

れない。」
「ああ、そうか。じゃあ、メシだけ一緒にしよう。」
 それらしい言い訳をキサカは口にしたら、カガリも納得した。どこかで育て方を間違え

た、と、キサカが、「ウズミ様、申し訳ございません。」 と、内心で深く詫びていたり

する。だが、ロックオンを落ち着けた言動には、「さすが、カガリだ。」 と、賞賛を送

っていたりする。キサカも複雑だ。
作品名:こらぼでほすと 襲撃4 作家名:篠義