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センセイアタック 1/8

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「おはよう」
「おはよ相棒……ってうわどしたソレ!?」
「ちょっと、ものもらいできちゃってさ」
ある朝、相棒が眼帯をして登校してきた。




「やっぱ今日はテレビん中やめたほうがいいんじゃねーの?」
放課後。一時的に隻眼のリーダーは、医療用の白い眼帯を邪魔そうに触りながら、それでもきっぱりと断言した。
「いや、テスト終わってやっと入れるようになったし、あまり時間開いて体なまったらいけないだろ?俺のせいで皆を危険な目に遭わすわけにはいかないよ」
「でもさぁ、テレビん中の霧って大丈夫かな?目に入って悪影響とかない?」
「里中先輩、生々しいっスよ…」
「その可能性がないとは言い切れませんが…それを言ったら僕達、とっくに切り傷擦り傷作ってますからね、何か細菌がいるとしたら既に傷口から」
「直斗ストーップ!!それコエェ聞きたくねぇっ!!」
「…ごめん、バイ菌まではサーチできなくて…」
「りせ、そこは落ち込むところじゃないから」



つぅか、いつまでもフードコートでダベっててもしょーがなくね?、と移動してきたテレビの中。
場所はつい先日踏破したばかりの、直斗のダンジョン。
「よし、行くぞ」
リーダーが先陣をきる。探索のペースや進行ルートを決めるため、リーダーを先頭にして進んでいくのが常のやり方だった。
ダンジョン内のシャドウはこちらを見つけると敵意むき出しに突進してくるから、
「来たよリーダー!」
「よし」
それを待ち構えてカウンター気味にリーダーが一発叩く。そうするとシャドウが怯み、こちらから先制攻撃できることが多くなる、というわけだ。
いつものようにリーダーが大剣を振りかぶり――――シャドウに向かって



スカッ。



「へっ?」


空振りしたリーダーに、シャドウがぶつかる音がした。





「リーダー!」
「相棒!」
「先輩!」
「センセイできないセンセイなんて、センセイじゃないクマ!」
皆に怒られた。最後のセリフは無視した。

その後もシャドウ相手に空振りすること3回目、さすがにストップをかけられた。
…片目が見えないと遠近感が狂うというのは本当だったようだ。
シャドウとの距離を測り間違えて空振る。空振ったところをシャドウに先制攻撃される。おまけに階層を下るスロープの段差につまづく(そして落っこちかける)
……そんなリーダーに仲間達の心配は限界に達したらしい。(心配、というところがいいヤツらだとつくづく思う)
「やっぱり、今日は帰らない?」
それが妥当な気もするけど、体は元気だし、戦闘だって離れたところからペルソナで攻撃すればいけるのに。
そう伝えたら、
「じゃあ、せめて先制アタックだけ誰かに代われよ」
そういうことになった。




1番手:花村陽介


「いや無理じゃないか?クナイってめちゃくちゃリーチ短いだろ」
「チッチッ。俺にはリーチをカバーする素早さがあるワ・ケ。近くに来たところでこう、」
シュッ、と殴る真似をして
「先制パンーチってな」




「来たぞ」
「オッケぇ」
陽介が手の中でくるりとクナイを回した。
自分達を見つけたシャドウが、力を溜めるように一泊おいてから一直線に向かってくる。
「―――っシ!」
陽介はあえて一歩踏み出し間合いを詰め、クナイを構えて

その場でぐるっと半回転した。

「は?」

クナイがシャドウを斬る前に、シャドウが陽介にぶつかった。




「素早さが自慢なんだよな?」
「…ハイ」
「なら、なんであそこで回ってるんだ」
「あの考えてみたらデスネ、俺のクナイって正面から殴ってもほとんど効果ないわけで。やっぱ縦か横に斬らないとダメなんだよな。」
おまけに武器の重さもないため、その分体重や遠心力をかける必要がある…それであの動きになったわけだが。
「それじゃ先制アタックはできないだろ」
「面目ない………」



結果:武器的に不向き