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とあるアーチャーの銀河鉄道 第二章

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「今日は、こいつに話しておくことがあるから、先に二人とも学校に行っていてくれ。」
いきなりであった。
勿論タイガー、桜は反対したが「今日、とりあえず「家」の長老が見に来るそうだ。仕事の都合で何時になるかわからないが、「朝」を指定しておいたから、念のためだ。」
それでもタイガーは不服そうな顔をしていたのだが、「用が終われば、すぐ学校にやる。」
そんなことを言って、二人を家から追い出すと、食器を洗おうとしていた俺を、道場に連れて行かれた。

「いったい何なんだ。」
「前に言ったろ。「朝錬」をやると。」
そういうと、竹刀を投げてよこした。
「その状態で打ち込んで来い。」
ヤトは丸腰の状態である。
「おい、ヤトいくら何でもそれは侮辱だろう。」
「そうだな。セイバーも竹刀を持っていたな。」
「?」
「いや、ただの独り言だ忘れてくれ。」
そういうと、竹刀を持ったがすぐにしまってしまった。
「俺の近接の間合いではないな。」
そういうと手の中にきれいな二対の曲刀が現れた。
僕は、その下心のない刃の美しさに声を呑んだ。「美しい」その言葉がうっかり口から出た。
「やはり、お前には少しこれは、早かったようだな。」
そして、その刀もしまうと、台所の「すり棒」を持ってきた。
「おいヤト。」
「あの刀だと稽古に集中できんだろ。」
図星であった。
「こちらから打ち込まない様にしておいてやるから、幾らでも打ち込んで来い。」
「馬鹿にしやがって。」
一応タイガーから、基礎練習を受けていただけに多少の自身はあった。
「後悔させてやる。」
そして、竹刀で斬りかかったのだ。
結局、一本も入れられなかった代わりに小一時間で身体の肉がつりそうだった。「身体強化」の魔術のお陰で、ほとんど疲れが残ってはいなかったが、ヤトが出した二振りの曲刀は、二本一対の物だろう。でなければ、あそこまで「同じ」では無いと直感した。そして、鍛冶師に驕りや、野心が無く唯、自分の技量を全て使い全身全霊で鍛え上げた物だと言う事も感じることができた。
その刃の美しさに、心奪われ結局授業は上の空だった。
正直「欲しい」とさえ思い、美しき刃が心を捉えていた。

もう一人は生徒ではなく、先生「葛木宗一郎」である。
「なぜだ?」
本日も、「キャスター」の愛妻弁当を普通(?)に受け取り、朝出勤して、「きわめて真面目」という評価すら周囲から貰っている自分が今日は、何故か落ち着かないでいた。
昨日のあの戦闘で「マスター」とおぼしき、「魔術師」に水晶球が壊されたとき、どうでもいいはずの「キャスター」を庇って抱きしめただけなのだが「どうして自分は、そんな行動をとったのだろう?。」と思い返してみた。
思い当たることがなかった。
もともと「キャスター」とは「俺の邪魔さえしなければ、そばに居てよい。」という契約だったはずだ。なのに「キャスター」の為に身体を張るなんて考えられなかった。