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※全５ページです。
※貴族？パロ設定。
※設定が意味不明。



とある小さな町に生まれた。
小さな女の子の赤ん坊。

赤ん坊というのは、泣くことで生にしがみついているようなものだ。
だが、あろうことか赤ん坊は誕生の時でさえ、声を上げなかった。

泣かなかったのだ。

その赤ん坊は幼きながらに不思議な力を持って生まれたのだった。それが発端。
人々に羨望や嫌視や卑しい視線で見られることとなり、人間というものを理解する。


そして年が過ぎていき、季節が幾つも変わって数年。
その“赤ん坊”が“少女”と呼ばれるまでに年は巡った。






暗がりの路地裏。建物と建物の間。
隙間の道。陽の光が届かない場所。

｢おい｣

そんな賑わった市場の裏にある。
静かに不気味な、人が近づかない。

如何にも危なそうな所に、

｢なんですかー？｣

その少女は悠然と佇んでいた。