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一緒に醒めない夢の続きを見ようじゃないか

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真っ白なベッドに横たわる帝人の寝顔を臨也は見つめる。
その寝顔は安らかで臨也は嬉しそうに笑う。今、帝人がこうして安らかに眠っているのは自分が一緒にいるからなのだと優越感に浸る。
「思っていたより長かったね。漸くだよ。漸く…」
君が俺のモノになった…。そう臨也は呟いた。
「全部君の為にした事なんだよ?」
紀田正臣を引き離したのも、園原杏里との間に埋まらない溝を作ったのも、黒沼青葉が近付く事を許したのも、全て、すべて、この日の為だった。
そう。全ては帝人を自分のモノにする為に臨也が裏で手を引いた事だ。
正臣を失って、杏里との関係も気まずくなって、青葉が現れた事で歪みを増長させて、そんな時に臨也だけが優しく帝人に接するのだ。
そうして臨也を信頼させて、好意を抱かせて、そして自分の元まで堕ちてくるのをずっと臨也は待っていた。

「きっと君の周りの人間は俺が君に何かしたんだと思うんだろうね。けど、最終的に選んだのは君だ」
だからこの手はもう離さない。そう決意を固めるように帝人の手を握り締めた。
それに応えるように帝人の手も少しではあったが、臨也の手を握り返してきた。
それが帝人も同じ気持ちでいてくれる証なのだと臨也は幸せそうに笑う。帝人しか知らない帝人しか見る事のない笑みを臨也は浮かべる。
「目が覚めたら君を苦しめる物はもう何処にもないよ。君の世界にいるのはもう俺だけだ。俺は君を苦しめたりなんてしない。君の望みを叶えてあげる。俺が君を『助けてあげる』」
臨也は眠る帝人の唇にそっとキスを落とした。
「だから早く目を覚ましなよ、帝人君。そして」










「一緒に醒めない夢の続きを見ようじゃないか」