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こらぼでほすと アッシー15

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何事もなく、穏やかにロックオンはぴばから三週間。そろそろ、刹那のはぴばの準備を考えようとしていた矢先、ユニオンでテロが多発した。噂のカタロンが中心となって引き起こしたものだった。基地周辺の商業施設を的にしたもので、一般市民が多数の巻き添えを食らったらしい。
「くそったれっっ。」
 その情報に、鷹は吼えた。物資や人員が少ないから、基地本体への攻撃が仕掛けられない事情はわかるが、それでも一般市民を巻き込むテロなんてものは、最悪だ。独立治安維持部隊通称アローズの母体が、ユニオンにあるから、抗議のためのものだろうが、やり方は最悪だ。そして、その特区であるこちらにも被害があってはたまらないから、その情報収集を開始しなければならない。
「キラ、そっちでも流れてるか? 」
 情報は、世界を駆け巡っている。今回は情報管制が引かれていないらしく、生のライブ映像がマスコミから配信されている。だから、自宅にいたキラも、すでに知っていた。回線を繋げて、鷹は、そちらと連絡を取る。
「流れてるよ、ムウさん。・・・・僕、ちょっと見たくないぐらいエグイ。」
 何箇所もの商業施設で同時に引き起こされている。現場は、地獄絵のような有様だ。
「ムウさん、俺たちも、そちらへ行きます。こちらでは、サーバへのアクセスに時間がかかる。」
「いや、おまえらは、まず本宅へ行って待機しろ。それから、うちのオーナーのほうもチェックしてくれ。」
 キラは、『吉祥富貴』の要だ。そこに攻撃されたら、こちらもひとたまりもない。別荘への移動は基本、ヘリだから、攻撃されたら避けようがないのだ。だから、まずは要塞並みのセキュリティーのある歌姫様の本宅へ隠すことにした。そこからでも、十分に、ラボのサーバへのアクセスは可能だ。
「こっちは、俺が裁く。まずは、全員、本宅へ集合だ。」
 たまたま、鷹しかいない時だ。虎とダコスタは、エターナルへ出張っていて留守にしている。まあ、エターナルからも情報は拾えるから、そちらにも指示を出す。
「悟浄か? すまないが、八戒に店のほうは一任だ。それから、MS組は本日は緊急呼び出しで、本宅に集合するので、そのつもりで、ママと黒子猫へのフォロー頼む。それから、おまえさんは、本宅へ来てくれ。」
 肉弾戦専門組は、こういう時は待機になるが、オーナーの護衛やらは、生身の人間が必要になるので、代表で悟浄だけ呼び出すことにした。
「オッケー。俺は本宅な。・・・・アスランと打ち合わせて店を開けるかは相談する。」
 悟浄たちも、テレビで流れた報道は見ていたので、すぐに対応できる体勢だった。特区内で不穏な動きがなければ、こちらは動く必要はないが、もし、あれば、それについては対処する。



 やれやれと悟浄が携帯を切ったのは、ベッドの上だ。となりには、女房がいてテレビを眺めている。キラからの有り難くない緊急コールで叩き起こされて、テレビをつけたのは、二十分前だ。
「どうなりました? 」
「ああ、俺だけ本宅へ呼び出し。店は、おまえに全権委任だとさ。・・・予約あったのか? 」
「・・・さて、どうでしたか。アスランに聞かないと詳しいことはわかりません。とりあえず、シャワー浴びて支度しましょう。どちらにせよ、呼び出しには応じませんと。」
「なんで、こんな時にやってくれるかねぇーカタロンさんは。これから第二戦って時にさ。」
「何もなければ今夜、リベンジさせてあげますから起きてください、悟浄。」
 がばりと起き出した八戒は、何も着ていないままで、部屋を出て行く。なんとも刺激的なお姿だ。何年も見ているとはいえ、朝の陽光の中では、思わず悟浄でも、どきりとする。珍しく慌てている。いつもなら、バスローブかシャツぐらいは羽織るぐらいの時間は惜しまない。

・・・・まあ、情報も刺激的だったから、しゃーないけどな。・・・・・
 
 まだ、犯行声明は発表されていない。カタロンと判明しているのは、キラが、あちらの情報を生で仕入れた結果だ。すでに、あちらには犯行声明が届いているが、ユニオン側も対処を考えているというところだろう。
「ママニャンに知られないように、ってのは無理だな。さて、どうするかねぇ。」
 カタロンに、マイスター候補で、ママニャンの実弟が所属しているのは周知の事実だ。せっかく、黒子猫が戻ってきて体調がいいのに、これは確実に影響する。とはいえ、マスメディアに流れるものは止めようがない。とりあえず、寝起きの女房の刺激的な姿に欲情しちゃった下半身をクールダウンさせるために、サイドテーブルからタバコを取り上げる。
 ぷかぁ~と紫煙を吐き出して、ぼおうっと、その煙を追いかけてみるが、なかなか気分は収まらない。
「悟浄、動いてください。」
「なあ、八戒さんよ、盛り上がった気分を鎮める方法ってご存知? 」
「この季節なら水でも浴びたら、即刻、鎮まると思いますが? 」
「つれないねぇー。あんたが原因なのにさ。」
「だって、時間が・・・」
「ものは相談なんだが、今日の朝飯をファーストフードのドライブスルーにしていただけると、時間はできると思うわけですよ。どうせ、おまえも本宅へ一端は行くつもりだろ? 」
 アスランは本宅へ向かっているはずだから、連絡するよりも、そちらに直接、押しかけて打ち合わせしたほうが早い。店の開店時間まで、まだ余裕があるから、そちらでやって戻ってくればいいだけだ。どこまでの情報を掴んでいるのか確認もしておきたいのが、きっちりした性格の八戒の考え方だ。
「食事時間は三十分と予定してましたが、それで満足します? 」
「まあ、これさえ鎮まれば、そこは大人だから。」
「大人なら、冷水シャワーだと思いますけどね。」
「そこまで悟りは開いてねぇーよ。全裸で、目の前ふらふらされてさ。それで、大人しくできるほど人間、なかなか達観しないと思うぜ? 」
 そこで、さっきの自分の行いに気付いた女房は、ああ、と、手を打った。ちょっと慌てていたので、そのまんまだったことを思い出した。
「なるほど、それは失礼しました。」
「いえいえ、目の保養で、ごちそうさまでございました。で? 」
 ニカニカ笑っている亭主の目が、どうも不穏なので、しょうがないと女房のほうもベッドに逆戻りする。見てしまった映像も原因のひとつだ。確かに、あの血の噎せかえっているだろう映像は、非常に毒だ。八戒も、それで全裸でシャワーを浴びに行ったのだから。どうしても自分たちは、そういうものに敏感だ。そして、その光景に興奮する節がある。殺掠したいというわけではなく、その場に立ったことがある過去の記憶が、その時の興奮や緊張を思い出させるからだ。
「三十分以内にフィニィッシュしてください。延長すると、飯抜きなんてことになります。」
「はいはい、是非とも。」
 ベッドに座り込んだ女房を、すかさず自分の下に敷きこんで、亭主の手は、その身体を撫で回す。不埒だとは思うものの、わからないでもないので、女房も協力するように、その手で亭主の背中を撫で上げる。
「しかし、平和になったもんだ。あれで、これができるってぇーのが、すっげぇー平和だな? 」