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こらぼでほすと アッシー15

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 悟空が大声を張り上げると同時に、刹那が転がった。どうやら、決めの一発を食らった様子だ。ころころと転がって、腹筋で起き上がった刹那は、まだ構えを解いていない。赤銅色の瞳は、戦闘モードのままだ。
「ちび、終わりだ。ママが落ち着いたから、散歩に付き合ってやれ。」
 三蔵が衣服の埃を払うと、刹那も戦闘モードを解く。何回も転がされたから、埃と汚れが一杯だ。ナイフを仕舞って、パタパタと、こちらも衣服を叩く。
「パターンにクセがある。それに気をつけろ。」
「わかった。」
 遣り合って問題になりそうなことは告げられた。以前、あの赤毛にも言われたことだ。クセを見抜かれると、そこから仕掛けられる。だから、極力、いろいろなパターンを身体に叩き込むほうが、クセを悟られない。
「サル、こいつと本気でやってやれ。おまえ、遊びでやってるから、上達してない。」
 スタスタと悟空の前に戻ってきて、三蔵がそう命じる。体術なんてものは、経験で培う部分が大きい。悟空が本気で相手をすれば、かなりの経験になる。うおーい、と、サルが手を挙げる。そして、その横手のママが、声をかけてくる。少し落ち着いたのか、先ほどのような焦りはない。
「三蔵さん、刹那の射撃も見てやってくれませんか? 」
「射撃は、俺じゃ埒が明かんだろ。虎かアスランに習うほうがいい。」
「いや、実戦向けなら、三蔵さんのほうがいいと思います。」
「俺のは対人間だぞ? 」
「刹那は接近戦用MSで対人間仕様と変らない。」
「それなら、午後からちょっと見てやるよ。・・・おまえ、大丈夫か? 」
「ちょっと落ち着きました。悟空たちと、散歩してきます。一緒に行きますか?」
「昼飯を外で食うか? 」
 たまには、そういうのでもいいだろう。ぶらぶらと公園でも歩いて、近くのファミレスで食事するくらいなら、いい運動だ。日々、家事に明け暮れている女房に、楽させてやるのも亭主の仕事だ。
「いいですね。じゃあ、戸締りして出かけましょう。」
「なーなー、さんぞー、俺、パスタとか食いたい。」
「ファミレスだ、サル。」
 そうしないと、三蔵は食べるものがないなんてことになるので、全員、何かしら食べられるところとなると、そういう選択になる。そして、安いし量がある。サルの胃袋を満足させるなら、ファミレス辺りにしておかないと、大変な出費にもなるからだ。
「刹那、それあんまりだから着替えろ。」
 あっちこっち土色がついている刹那の服に、ロックオンは苦笑して、部屋に入る。着替えを用意してくるつもりだ。黒子猫は、その後を追いかけるように階段を登る。
「悟空、感謝する。」
「おう、気にすんな。」
 一言、悟空に声をかけて、脇部屋に入った。やれやれと、坊主は、タバコを取り出して、階段に座る。サルのほうは、戸締りに家のほうへ走っていった。

・・・・そういや、外食ってしてなかったな・・・・

 ふと、考えたら、悟空と二人で出かけるということはなかった。だいたいが、沙・猪家夫夫と一緒か、悟空だけが連れ出されていた。女房と、その連れ子が増えて、こういうイベントも増えるものらしい。女房に塞ぎこまれるよりは、いいということで、亭主のほうも納得はしている。