きらきら星 【中編】
8
「聞いてよ~阿部ったらねー」
「はいはい、わかったから。気にしない気にしない。」
「栄口聞いてないでしょ!!」
「あははっ!聞いてるって!!」
自分の気持ちに嘘つかない。だけど、水谷とは友達として接する。
やってみれば案外簡単に出来た。自分の気持ちを隠すのは昔から得意だから。
「やっぱり聞いてない~!!」
ドーンと横から被さってじゃれついてくる。
急な接近に全身の熱が上がる。
「ちょっ!ちょっと!離れろって!!」
「やだよーちゃんと聞いてくれなきゃ離さない!!」
と言って、より強く抱きしめられて、心臓が爆発してしまうほどドキドキする。
ダメだ。気持ちが溢れちゃう。
「わっわかったから!ちゃんと聞く聞く!!」
「ほんとに?」
「ほんとほんと!」
オレは思いっきり首を縦に振った。
顔が赤くなっている気がして、左手を頬にあてる。大丈夫かな…?
「しょうがないなぁ。解放してあげよう!」
ようやく手が離されて、ふぅと息を吐く。
スキンシップが多いのは前からだけど、自分の気持ちがはっきりしてからは、どうしても慣れない。
好きって気持ちが溢れそうになってしまうから。
気付かれたらダメ。一緒にいるためにも、この気持ちは隠し続けるって決めたんだ。
水谷が教室に戻ると、坂井さんが振り向いて小声で話しかけてきた。
『ねぇねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?』
「いいよ。どうしたの?」
合わせてオレも小声になる。
『…水谷くんて好きな人いるのかな?』
予想外の言葉に頭が付いていかなかった。
『…栄口くん?』
オレがしばらく黙っていたため、怪訝そうに話しかけられる。
「あっごめんね。うーん。どうなんだろう。聞いたことないなぁ。」
『そうなんだ。変な話してごめんね。』
「そんなことないよ。でもそっかぁ。坂井さんは水谷かぁ。」
『えっちがっ!ちょっと気になっただけで…。』
「あはは、大丈夫だよ。…じゃあ今度こっそり聞いてみるね。」
『ほんとに!?ありがとう!!』
坂井さんはそう言って可愛らしく笑った。
「聞いてよ~阿部ったらねー」
「はいはい、わかったから。気にしない気にしない。」
「栄口聞いてないでしょ!!」
「あははっ!聞いてるって!!」
自分の気持ちに嘘つかない。だけど、水谷とは友達として接する。
やってみれば案外簡単に出来た。自分の気持ちを隠すのは昔から得意だから。
「やっぱり聞いてない~!!」
ドーンと横から被さってじゃれついてくる。
急な接近に全身の熱が上がる。
「ちょっ!ちょっと!離れろって!!」
「やだよーちゃんと聞いてくれなきゃ離さない!!」
と言って、より強く抱きしめられて、心臓が爆発してしまうほどドキドキする。
ダメだ。気持ちが溢れちゃう。
「わっわかったから!ちゃんと聞く聞く!!」
「ほんとに?」
「ほんとほんと!」
オレは思いっきり首を縦に振った。
顔が赤くなっている気がして、左手を頬にあてる。大丈夫かな…?
「しょうがないなぁ。解放してあげよう!」
ようやく手が離されて、ふぅと息を吐く。
スキンシップが多いのは前からだけど、自分の気持ちがはっきりしてからは、どうしても慣れない。
好きって気持ちが溢れそうになってしまうから。
気付かれたらダメ。一緒にいるためにも、この気持ちは隠し続けるって決めたんだ。
水谷が教室に戻ると、坂井さんが振り向いて小声で話しかけてきた。
『ねぇねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?』
「いいよ。どうしたの?」
合わせてオレも小声になる。
『…水谷くんて好きな人いるのかな?』
予想外の言葉に頭が付いていかなかった。
『…栄口くん?』
オレがしばらく黙っていたため、怪訝そうに話しかけられる。
「あっごめんね。うーん。どうなんだろう。聞いたことないなぁ。」
『そうなんだ。変な話してごめんね。』
「そんなことないよ。でもそっかぁ。坂井さんは水谷かぁ。」
『えっちがっ!ちょっと気になっただけで…。』
「あはは、大丈夫だよ。…じゃあ今度こっそり聞いてみるね。」
『ほんとに!?ありがとう!!』
坂井さんはそう言って可愛らしく笑った。
作品名:きらきら星 【中編】 作家名:野沢 菜葉