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野沢 菜葉
野沢 菜葉
novelistID. 23587
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きらきら星 【後偏】

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『…じゃあまた明日。』
「うん、おやすみ~!」
通話ボタンを押して、ぼふっとベッドに倒れこむ。

部活は大変だけど楽しくて、先日には彼女もできた。
最近の俺の生活は充実していると思う。

彼女の名前は坂井えりちゃん。えりちゃんは前から俺のこと気になってて、それを栄口が後押ししてくれたとか…。

「…栄口か。」

栄口とは自称1番の友達。初めて会った時は堅そうで仲良くなれそうもないなとか思ったけど、話してみるとノリ良いし優しいし100点満点!!

それから栄口と一緒にいることが多くなって、いろんな所が見えてきた。
真面目で些細なことにも一生懸命取り組むとこ。だけど頑張りすぎちゃうとこ。
優しいから辛いのとか苦しいのとか人に見せないとこ。

いつもの優しい笑顔の中に時々悲しそうな笑顔があるのも気づいていた。
俺はそんな笑顔をみているのが辛くて、何か出来ないかなって思っていた。

そしたらある日俺の前で泣いてくれた時があって、そのあとの笑顔がいつもより良くて、
すごく嬉しかったのを覚えている。
栄口のこと支えたいな、ずっと仲良くやっていきたいなって、そう思った。

だけど、最近の栄口も何かに耐えているような苦しそうな顔をしているのを良く見る。
普通に接している分には気づかないだろうけど、でもね、俺はわかっちゃうよ。
彼女が出来てから栄口と一緒にいる時間が少なくなってしまったため、変化には気づけても手助けは出来なかった。

けど…

「これ以上、あんな栄口見てらんないよ。」
久しぶりに寄り道でも誘ってみようかな。そう思ってまた携帯を開いた。