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助手ライフ

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*医者と助手


金持ちは医者になって?貧乏だとサツジンシャになる。
その説は、間違いだと沢田綱吉は力なく思う。
いや、正しいのかもしれないが、しれないが。少なくとも自身の勤め先の上司(闇医者)には適応しない。

何故なら上司は殺し屋だからである。
マジバナシ。リアル・キラー。それは上司の腕がヤブなことの例えではない。医家としての腕はむしろ世界で一番、の更に上にランクインだとか圏外だとかなんだとか。その腕前がちょっと広範囲の用途で使用されたという、それだけだ。

だって、今は不況の寒波に身を震わせる時分。正直上司が殺し屋だろうが職にありつけるなら文句など。


「言いたかあないんですがね…」

「ああん?なんだボーズぅ、あ。さてはイーピンちゃんとの御膳立てをしてくれるのか!?ありがたいがな、自分で口説いてこそ得られる感動がだな」

「下半身もげろ」


この男には絞首刑より電気椅子より磔刑より火炙りより、宮刑がふさわしかろう。

上司(闇医者)は目下のところ、診療所(非公開)の横にある中華料理店「川平」の看板娘に熱をあげている。訂正。彼女を1000人目のアムールにしたてあげようとしている。

沢田綱吉(39歳)は思う。夕飯の唐揚げの横に手術写真が束であるより、暗殺をたのみに来た客についでとばかり尻を揉まれることより。

この、才能だけはある医者シャマルの女問題の方が遥かに、遥かに遥かに、だ。


「ていうか、イーピンはダメでしょ。彼女雲雀の坊に惚れてるし」

「はっ!あの雲雀少年が女の子の、イーピンちゃんの良さなんかわかるか!」

「ですかね~」


お似合いだと思うんだがなあ、と脳裏に看板娘(16)と彼女の意中の男の子(25)を並ばさせてみる。おおジャストフィット!ちょっぴりロリータ傾向だが見た目的には大変OK。二人とも緑の黒髪、白絹の肌。理想的な対である。シャマルもラテン系の味のある顔で悪くはないが、長年イーピンの兄をやって来た沢田から見れば勝敗は。


「正直、イーピンには考え直してもらいたいけどね…」

正直、両方嫌だ。女しか看ない、股間から先に生まれた天才闇医者と、人間全て殴り倒す為に生まれた戦闘狂。どちらも恋人なんか勿体ないイキモノだろう。


「無理解な奴だ。あ~なんてオレは可哀想なんだ!第一に、なんで助手が男!ああくそ家光のヤロー」

「あ?」

「あんな美人捕まえたんなら責任もって美少女な娘こさえるべきだろ、だのにあああ、奈々さんに生き写しでも男じゃあなあ。本当可哀想なオレ」

「…オレの雇用理由それかよ」

「それ以外あるか」


しかし、まあ。
女と良識と医学会の敵な男だけど。オレにとっては第二のダメ親父、なんだよなあ。残念なことに。













作品名:助手ライフ 作家名:夕凪