未定。
「カイト?」
家に帰ると玄関の電気はついているが、リビングの電気は消えていた。
もしかしていないのかと、少し焦りながら電気をつける。するとソファーの上で寝ているカイトが目に入った。
「…良かった」
少し安心しつつ、カイトの傍に近寄る。
よく寝ている。ところで起こしてもいいのだろうか?…少し可哀想に思ったけれど、起こすことにした。
「カイト、起きて」
俺が名前を呼ぶとぱちりとカイトが目を開く。
「…マスター?」
寝起きだからか、ぼうっとした目で俺を見る。数秒経過したところでハッとして時計を確認した。
「えっ…もう七時……!?」
そう。今は七時少し過ぎぐらいだ。この様子だと多分、寝過ごしちゃったんだろうな。
「あれ…アラーム作動してない……?あっ、…時間間違えて、5時になってる…17時なのに…」
ぶつぶつと何か呟きながら落ち込んでいるカイトを見て、昨日はこんなに喋っていたかなぁと不思議に思っていたら、急にカイトが立ち上がった。
「すみませんマスター!今からご飯つくります!!」
「じゃあ俺も手伝うよ、先につくってて」
凄い慌てた様子でキッチンへと走っていく彼に声をかけて、とりあえず着替えに行く。
戻ると、テーブルの上に鍋をセットしてお湯やら出汁やらをいれているところだった。俺も手を洗って手伝うことにする。
「カイト、野菜切っておけばいいのかー?」
「はいっ、お願いします!」