Good-by,hello
「え……?」
僕はびっくりして目を瞬かせる。正臣の肩に顔を埋めているから、顔は見えない。
「僕も好きだよ?」
「恋愛っていう意味で好きなんだけど」
恋愛!?びくりと肩を揺らしたことに正臣が気づいたようで、頭の上にあった手が離れた。それを少し残念に思う。
正臣の声色からしていつもの冗談じゃないみたいだ。これは僕も腹を括らないと駄目か。
「だから…僕もそういう意味で好きってことなんだけど」
「――え!?」
両肩を捕まれて引きはがされる。目を合わせたくなくて、下を向いた。
「マジで……?」
正臣が呟いた声が凄く弱い声で、思わず顔を上げた。そして更にびっくりした。
「正臣……顔、真っ赤だよ?」
「お前もだっ、帝人!」
そう言ったらぎゅううっとキツイくらいに抱きしめられた。
「帝人……大好き」
耳元でぽつりと囁かれた言葉に僕も小さく返す。
「僕もだよ」
幸せなのは、正臣が隣にいるから――でも、それだけじゃない。
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おまけです。会話文しかありません。
作品名:Good-by,hello 作家名:普(あまね)