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家庭教師情報屋折原臨也9-1

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 家に帰るなり、静雄は自室で荷物を下ろしそのままベッドに直行した。思った以上に疲れた。プレゼント一つ買うのにここまで疲れるとは思ってもいなかった。
 母も仕事に出ている。静かな室内でふと、静雄はこの間の臨也の言葉を思いだした。
 ―――例外、か
苛立ちや喧嘩から離れ、平穏と呼ぶにふさわしい日常に馴染んでしまっていたためにすっかり忘れてしまっていた。自分は化け物なんだ。標識をアスファルトから抜けるくらいの、自動販売機を引きはがして持ち上げられるくらいの力を持った。逆の意味もなんとなく想像したが、ありえない、望みは薄く感じられた。きっと仕事で仕方なく付き合っているんじゃないだろうか。
 ―――貰って、くれるかな
いや、きっと受け取りはするだろう。その後は知らないが。紙袋からわずかに見える紺色と白の不織布をぼんやりと眺めながら、静雄は目を閉じた。

 しかし時間になっても、臨也は来なかった。