二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

THW小説⑦ ~ Episode JIN ー別離ー ~

INDEX|1ページ/4ページ|

次のページ
 
注意書き:
個人の妄想です。
実在する人物,出来事とは直接関係するものではありません。
むしろもう全く別物と考えてください。捏造です。
苦情は受け付けたくありません。各個人の自己責任にて,お願いします。

ネタばらしはしません。
以下の設定項目が耐えられない方は,読まない方が賢明です。

☆実際にあった出来事を元に,実在の人物らしき人たちがなにやらやっている。


大丈夫な方のみ,どうぞ。



********************************************

東京の夜空に
季節外れの雪が舞い降りる。
暗闇の中に,光る白。

「さよなら」
その人は,そう言って,ふっと笑い
闇の中へと姿を消した・・・

********************************************


〜 Episode JIN −別離― 〜


「喉乾いたー」
「新聞とってー」
「肩もんでー」
・・・攻特隊本部の談話室では,今日も今日とて,ザビがソファにふんぞり返って,グダグダと過ごしている。
「はーい♪」
なんて,甲斐甲斐しく世話を焼く,女の子たち。
・・・俺は,そんな光景を見て,ずっとイライラしていた。
「お前ね。少しは自分でやったら?」
「あ゛!?うっせーな。いんだよー俺は」
「あのねぇ・・・お前,もう少し遠慮ってモンを・・・」
「うっとーしーな。もうお前,どっかいけ」
シッシッと手を振るうザビ。

プ    チ    ン   。

俺の中で,何かがはじけ飛んだ音がした。
ガッとザビの胸ぐらをつかむ。
「てめぇ!いい加減にしろよ!!」
「あぁ!?何でそんな事お前に言われなきゃなんねーんだ!!」
ギンッと至近距離で睨み合う。
「はわっ!!ちょっとまったっ!!ケンカはダメですよぅ!!」
慌てて,亜雁ちゃんがオロオロしながら止めに入る。
なんだなんだ・・・と,騒ぎを聞きつけて,野次馬も群がってきた。
「・・・っちっ!!」
バンッ!とザビをソファに投げつける。
ちらっ,と泣きそうになっている亜雁ちゃんを見て,
「ごめんね,亜雁ちゃん」
とつぶやき,俺は部屋のドアへと向かった。
野次馬が,俺を恐れるように道を開ける。
「・・・ふんっ!!」
・・・後ろから,ザビのぶんむくれる声が聞こえた。

――――そんな様子を,ジンさんが静かに見守っていたことを,俺は知らない――――


そう,貴方はそういう人だ。
何者に対しても,真っ直ぐで。
それでこそ,もう一人の私―――――――――――


********************************************

時は,少々さかのぼる。

ここは,とある研究所。

ビーッビーッビーッビーッ!!

緊急事態を知らせるアラームが,ひっきりなしに鳴っている。

「おい!そっちに行ったぞ!」
「大至急!何とかするんだ!!」
研究員たちの,焦った声。
たまたま,融合のため研究所に来ていたジンが,辺りに居た研究員に声をかけた。
「どうしたんです?何事です?」
「・・・覚醒時のエラーが起こったんだ。今までにないタイプのエラーだ。能力が暴走している。しかも,すごい力で・・・このままだと,ヤツの身体はもたないだろうな・・・研究所もろともふっとぶかもしれない」
「!!!・・・そんなことが・・・覚醒したてなんでしょう?」
「ああ。だから,我々にもわからな・・・」
ドォ―――・・・ン!!
グラグラっと研究所全体が揺れる。
吹き抜けから階下を覗くと,開いた大きな穴の中から,ゆらり,と人影が現れた。
「あれか・・・!」
全身にまとわりつく砂の嵐。
手には刀。
そして,真紅の瞳。
しかし,その瞳は,どこも見ていないように思える。
「うおあああああああああああああああああああああああ!!!」
咆哮,とも言えるような声をあげ,辺りを闇雲に破壊していく。
研究員たちが応戦しようとしているが,止めるのは難しそうだ。
「・・・彼を,救う手だては。」
「・・・本気か?ヤツは破棄だ。危険因子が多すぎる。」
「破棄?・・・そんなことはさせない。・・・何か,あるでしょう・・・!」
「・・・ひとつだけ・・・」
「なんです?」
「・・・もう一度,無理矢理にでも融合するんだ。だが,それだって,保障はない!」
「・・・私が,融合相手になりましょう。」
「なんだって?」
「彼と,融合すれば,彼は止まるのでしょう?私が融合します」
「だが・・・!そんなことをしたら,お前の身だって危ない。ヤツは破棄するのが一番いいんだ!」
「私なら,大丈夫です。融合には慣れていますから。」
「しかし・・・!」

ドオォ――――ン・・・!!!
「うわああああああっ!」
「きゃあああああああ!」
さっきより大きな爆発音と,悲鳴。
「一刻の猶予もないでしょう,早く・・・!」
「・・・わかった。なんとか,ヤツを融合カプセルまで誘導しよう。」

『研究所内の全能力者に告ぐ!ターゲットを3番カプセルへ誘導せよ!』
全館放送が流れる。
闇雲に砂塵の能力を使うだけの男を,疾風の能力者が中心になって,
少しずつカプセルへと追いつめていく。
(・・・来た!)
先に,融合先のカプセルの中に入っていたジンが,男の姿を捉えた。
咆哮をあげながら,暴れまわる男。
(・・・必ず,救う!!)
ガチャン!!
隣のカプセルに,男が入れられた。
『融合開始!』
ヴゥ・・・ン・・・
カプセルが光りはじめ,融合が始まる。
「・・・っ!!」
(やはり,いつもの融合とは感じが違う・・・!)
『・・・どういうことだ!?』
『エラー発生!至急融合中止!』
『ダメです!中止できません!』
『まずい・・・!このままでは・・・!』
『大至急総員退避!このエネルギー量はまず・・』

そこまで聞こえたかどうか。

ドガァアアアアァアアア――――――ン・・・!!!!

・・・研究所は,大爆発と共に,跡形もなく大破した・・・。


********************************************