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「あっ!」
 そこまで話したところで、彼は突然大声を上げた。
「うわっびっくりしたなあ。何?」
「明日もう一度京都タワーに行っていい?」
「さっきの話でそういう展開にならないはずがないと…もちろんいいけどなんで?」
「五重塔に頼まれた物っていうのが、京都タワーのグッズなんだ。中に飾って欲しいんだって。なんかね、五重塔は京都タワーのことが好きらしいんだ」
「話を聞く限りだとその五重塔も男性っぽいけど…」
「そうだよ?」
「…」
 京都タワーも男性なんだけど…いいのか?
「まぁ、そうなると明日は京都タワー行って五重塔行って、それから新幹線か…忙しいなあ」
「べ、別につるちゃんは付き合わなくてもいいんだよ?」
「なにいってんの、行くよ?」
「い、いいの?」
「その五重塔だって立派なタワーでしょ。俺をなんだと思ってるの。曰くには興味ないけど、タワーとなれば話は別。そもそも、俺と一緒にいたいのは俺じゃなくてお前のほうじゃないか」
「うん…!ありがとうつるちゃん!それでこそぼくのつるちゃんだよ!」
 と言って本当に嬉しそうに笑う彼を見ながら、こりゃ友達離れにはまだしばらくかかりそうだな、とふと思った。


 この数日後、名もなき五重塔の中で京都タワーのグッズに囲まれて満面の笑みで映る二人の写真がアルバムに貼られることとなる。
作品名: 作家名:泡沫 煙