狂い行進曲
折原帝人は俺の姉だ。
正真正銘血の繋がった俺の姉。
その事実を俺、折原臨也は未だに受け入れていない。
【狂い行進曲】
俺の姉は可愛い。
「臨也さん?」
「ん?何?」
「だから、今日の夕飯のお話ですよ!」
「あぁ、味噌ダレの焼き鳥だろ?」
「うぅ…九瑠璃と舞流にはバランスに良いものを食べさせたいな」
「…あんな双子どうでも、」
「臨也さん?」
双子を気遣う姉さんに独占欲を剥き出しにする俺は内心舌打ちした。
今から姉さんに言われる言葉は俺が嫌いな言葉ランキング堂々第一位である。
「僕らは奇跡的に血の繋がった兄弟なんだよ?舞流達にももっと優しくしなさい」
ほらね。
姉さんは何かと兄弟姉妹を主張したがる。
俺はそんな奇跡要らなかった。