君を守るから
「ミストレ・・・考え直してくれないのね・・・」
「・・・うん。お母さん・・・」
「・・・わかったわ・・・。がんばってねミストレ・・・
がんば・・・て・・・ね」
「大丈夫だよ・・・俺、もぅ中学生だよ?
それに、エスカバもいるし!!大丈夫だよ!」
ミストレはずっと握っていた俺の手をもう一度強く握りなおしてきた
俺はそれに答えるようにミストレの手を握り返して、深くうなずいた
すると、ミストレのお母さんは涙でぬれた顔をあげて俺の方を見た
そして、苦しそうな笑顔で「よっ・・・よろしくね・・・ミストレを・・・おねが・・・い・・・ね」そう言いながら俺たち二人を抱きしめた・・・。
俺は他人事ながらも少し目頭が熱くなった
そしてこの日、俺は心に誓った”絶対ミストレを守る”と・・・________________
pi pi pi pi pi pi pi pi____________耳障りな音が耳をさす
止めようとしても、あともう少しというところで指が届かない・・・
「あぁっもぅ!!うるさいよエスバカ!!」
二段ベットの上からミストレの声が降ってくる、
「わかってるよ!!」
俺は適当に返事してガバッと体を起こして目覚ましを止めた
そして、そのまま窓を開けた。
すると、春の暖かい風が吹き込んできた
「ミストレ!起きろ!!朝だぞ?!」
「う・・・ん」
うっとおしそうにミストレが体を起こした、その姿は誰もが女と見間違うだろう
腰まである深緑の細い髪がすこし顔にかぶっていてそこから覗く色白の肌
髪と同じ色をした大きな瞳 少し紅めの唇・・・すべてが整っていて
男の俺でも見とれるほどだ。
「ん・・?なに・・・エスカバ・・・?」
「別に!!なんでもねぇよ!!」
俺は頬が熱くなっていくのを感じてあわてて隠した・・・
「ふぅ~ん・・・まさか、エスバカ朝から男の俺に欲情してんの?」
ミストレは自分の唇を指でなぞりながら俺を見下ろす
「んッな!?何言ってんだよ!!」
俺の鼓動は早まっていく・・・。
ミストレは不気味な笑顔を見せながら俺を手招いた
「んっだよ・・・」俺はしぶしぶミストレの方に近寄っていく
するといきなり胸ぐらをつかまれて引き寄せられたかと思うと
「キスされるとでも思った・・・?」と耳元でささやかれた
「なっ?!」俺は慌てて否定する、そんな俺をミストレは面白そうにクククと笑って
「バーカ」と言ったかと思うとベットから飛び降りて
「今日は成績発表の日でしょ?どーせ俺の敵はバダップだけ だけどね~
でも、いっつも下位のエスバカ君は気になって仕方ないんじゃない・・・?」
と言いながら洗面所に入って行った______________________
「ミストレ~まだか?」
俺は部屋の中に声をかける
「う~んもうちょい・・・・・・できたっ」ガチャ・・・
「おっせーよ!!」
「髪がなかなかまとまんなくって・・・」
「ったく・・・髪もいいけど制服の襟立ってるぞ!」そう言いながら俺は襟を直してやる
「・・・サンキューな・・・」
「・・・ほら行くぞ!」
寮内の長い廊下を二人肩を並べて歩いていく
この学校は全寮制で男女共学だ、だが男女のカリキュラムはほとんど違い
女子と話す機会などはほとんどない
そして、ミストレのように可愛い男子は珍しく学校では男女問わずファンクラブができるほど
有名だった・・・。
だから、俺は・・・いや・・・きっと俺だけじゃない
ミストレの親も・・・きっと不安だったに違いない・・・
だから、おれは決してミストレのそばを離れなかった
そしてまた、ミストレも俺のそばを決して離れなかった
成績発表されている掲示板に近づいていくと
いつもと、違うざわつき感があった
「どうかしたのか?」俺はその辺にいる男子を捕まえて聞いた
すると、「おお!!エスカバ!!お前今回どうしたんだよ・・・?」
「はッ!?」と俺は聞き返した、隣にいたミストレも意味がわからないという表情をしていた
「とにかく掲示板見てみろよ!」と友人に背中を押されながら
人ごみの中に入っていくその時俺は慌ててミストレの手を握った、ミストレはなんの抵抗もなしに俺の手を握り返してきた
そして掲示板の前まで来た、すると「・・・ぅそ・・・」
ミストレが信じられないというような声を出した
「どーしたんだよ?」
俺も続いて掲示板を見上げるするとそこにはいつもと同様一位はバダップの名前があったそして、二位にはいつものミストレの名前がなかったその代わりに俺の名前が書いていた
ミストレは三位に名前があった
「うそ・・・この俺が・・・エスカバごときに・・・」
かなりショックを受けているようだ、俺は朝の仕返しだっと思って
「はんッ!!ざまぁみろ!いつもいつも俺をバカにする___________」
バッ(!?)
いつもは、絶対離れることのない手がいきなり離れた
「ミスト・・・「来るな!!」」
ミストレの姿はあっという間に人ごみにのまれていった________________
俺は急いで後を追ったが追い付けなかった、俺は慌ててミストレの行きそうなところを探したり、ファンクラブの子に聞いてみたりといろいろ手をうったがいっこうに見つからない・・・俺は人気のない廊下で足をとめた、
その時だった「ぐッはッ・・・」後ろからいきなり殴られた、
少しづつ意識が遠くなっていく、そうして俺はその場に倒れこんだ・・・
「うっ・・・」俺はまだずきずきと痛む後頭部をさすりながら体を起こした
何時間ほど、倒れていたのだろうか・・・
外はすでにオレンジ色に包まれていた
手首には縄で縛られていたであろう痕があって
足首にも同じようなものがあった・・・。
俺は少しの間ボーっと考えていたが、すぐにミストレのことが頭に浮かんだ
そして、同時に嫌な予感が頭を駆け巡る
俺は急いでミストレを探しに向かった、「ミストレッ!!ミストレーネ!!」
俺は何度も名前を叫ぶでも返事はない
(どこにいるんだよ・・・無事でいてくれ・・・)
俺は心の中で何度も願った。
「うっう・・・うぇ・・・」
(!?ッ)ミストレの声が聞こえた
声のする方に足を進めると、今は使われていない古い空き室にたどりついた
俺は扉に手をかけた冷たい汗が背中を流れていく
深呼吸を一つしてから扉を開いた______________________
そこには一番恐れていた光景が広がっていた
朝キレイにまとめた髪も俺が直してやった制服もすべてが乱れていた
白い手首には縛られた跡があった
そして床に散らばる白い液体・・・・。
「ミストレ・・・」
俺がそっと名前呼ぶとミストレはゆっくり顔を上げた
俺がゆっくり触れるとミストレはビクッと体をこわばらせた
「誰にやられた・・・?」
俺が聞くとミストレは黙ってうつむいた
ギュッ________________
俺は無意識にミストレを抱きしめていた
「ごめん・・・ごめん・・・ごめんな・・・」
わかっていた、いつかこんな日が来てしまうこと・・・
なのに、守れなかった・・・
「エスカ・・・うッ・・・・」
「・・・うん。お母さん・・・」
「・・・わかったわ・・・。がんばってねミストレ・・・
がんば・・・て・・・ね」
「大丈夫だよ・・・俺、もぅ中学生だよ?
それに、エスカバもいるし!!大丈夫だよ!」
ミストレはずっと握っていた俺の手をもう一度強く握りなおしてきた
俺はそれに答えるようにミストレの手を握り返して、深くうなずいた
すると、ミストレのお母さんは涙でぬれた顔をあげて俺の方を見た
そして、苦しそうな笑顔で「よっ・・・よろしくね・・・ミストレを・・・おねが・・・い・・・ね」そう言いながら俺たち二人を抱きしめた・・・。
俺は他人事ながらも少し目頭が熱くなった
そしてこの日、俺は心に誓った”絶対ミストレを守る”と・・・________________
pi pi pi pi pi pi pi pi____________耳障りな音が耳をさす
止めようとしても、あともう少しというところで指が届かない・・・
「あぁっもぅ!!うるさいよエスバカ!!」
二段ベットの上からミストレの声が降ってくる、
「わかってるよ!!」
俺は適当に返事してガバッと体を起こして目覚ましを止めた
そして、そのまま窓を開けた。
すると、春の暖かい風が吹き込んできた
「ミストレ!起きろ!!朝だぞ?!」
「う・・・ん」
うっとおしそうにミストレが体を起こした、その姿は誰もが女と見間違うだろう
腰まである深緑の細い髪がすこし顔にかぶっていてそこから覗く色白の肌
髪と同じ色をした大きな瞳 少し紅めの唇・・・すべてが整っていて
男の俺でも見とれるほどだ。
「ん・・?なに・・・エスカバ・・・?」
「別に!!なんでもねぇよ!!」
俺は頬が熱くなっていくのを感じてあわてて隠した・・・
「ふぅ~ん・・・まさか、エスバカ朝から男の俺に欲情してんの?」
ミストレは自分の唇を指でなぞりながら俺を見下ろす
「んッな!?何言ってんだよ!!」
俺の鼓動は早まっていく・・・。
ミストレは不気味な笑顔を見せながら俺を手招いた
「んっだよ・・・」俺はしぶしぶミストレの方に近寄っていく
するといきなり胸ぐらをつかまれて引き寄せられたかと思うと
「キスされるとでも思った・・・?」と耳元でささやかれた
「なっ?!」俺は慌てて否定する、そんな俺をミストレは面白そうにクククと笑って
「バーカ」と言ったかと思うとベットから飛び降りて
「今日は成績発表の日でしょ?どーせ俺の敵はバダップだけ だけどね~
でも、いっつも下位のエスバカ君は気になって仕方ないんじゃない・・・?」
と言いながら洗面所に入って行った______________________
「ミストレ~まだか?」
俺は部屋の中に声をかける
「う~んもうちょい・・・・・・できたっ」ガチャ・・・
「おっせーよ!!」
「髪がなかなかまとまんなくって・・・」
「ったく・・・髪もいいけど制服の襟立ってるぞ!」そう言いながら俺は襟を直してやる
「・・・サンキューな・・・」
「・・・ほら行くぞ!」
寮内の長い廊下を二人肩を並べて歩いていく
この学校は全寮制で男女共学だ、だが男女のカリキュラムはほとんど違い
女子と話す機会などはほとんどない
そして、ミストレのように可愛い男子は珍しく学校では男女問わずファンクラブができるほど
有名だった・・・。
だから、俺は・・・いや・・・きっと俺だけじゃない
ミストレの親も・・・きっと不安だったに違いない・・・
だから、おれは決してミストレのそばを離れなかった
そしてまた、ミストレも俺のそばを決して離れなかった
成績発表されている掲示板に近づいていくと
いつもと、違うざわつき感があった
「どうかしたのか?」俺はその辺にいる男子を捕まえて聞いた
すると、「おお!!エスカバ!!お前今回どうしたんだよ・・・?」
「はッ!?」と俺は聞き返した、隣にいたミストレも意味がわからないという表情をしていた
「とにかく掲示板見てみろよ!」と友人に背中を押されながら
人ごみの中に入っていくその時俺は慌ててミストレの手を握った、ミストレはなんの抵抗もなしに俺の手を握り返してきた
そして掲示板の前まで来た、すると「・・・ぅそ・・・」
ミストレが信じられないというような声を出した
「どーしたんだよ?」
俺も続いて掲示板を見上げるするとそこにはいつもと同様一位はバダップの名前があったそして、二位にはいつものミストレの名前がなかったその代わりに俺の名前が書いていた
ミストレは三位に名前があった
「うそ・・・この俺が・・・エスカバごときに・・・」
かなりショックを受けているようだ、俺は朝の仕返しだっと思って
「はんッ!!ざまぁみろ!いつもいつも俺をバカにする___________」
バッ(!?)
いつもは、絶対離れることのない手がいきなり離れた
「ミスト・・・「来るな!!」」
ミストレの姿はあっという間に人ごみにのまれていった________________
俺は急いで後を追ったが追い付けなかった、俺は慌ててミストレの行きそうなところを探したり、ファンクラブの子に聞いてみたりといろいろ手をうったがいっこうに見つからない・・・俺は人気のない廊下で足をとめた、
その時だった「ぐッはッ・・・」後ろからいきなり殴られた、
少しづつ意識が遠くなっていく、そうして俺はその場に倒れこんだ・・・
「うっ・・・」俺はまだずきずきと痛む後頭部をさすりながら体を起こした
何時間ほど、倒れていたのだろうか・・・
外はすでにオレンジ色に包まれていた
手首には縄で縛られていたであろう痕があって
足首にも同じようなものがあった・・・。
俺は少しの間ボーっと考えていたが、すぐにミストレのことが頭に浮かんだ
そして、同時に嫌な予感が頭を駆け巡る
俺は急いでミストレを探しに向かった、「ミストレッ!!ミストレーネ!!」
俺は何度も名前を叫ぶでも返事はない
(どこにいるんだよ・・・無事でいてくれ・・・)
俺は心の中で何度も願った。
「うっう・・・うぇ・・・」
(!?ッ)ミストレの声が聞こえた
声のする方に足を進めると、今は使われていない古い空き室にたどりついた
俺は扉に手をかけた冷たい汗が背中を流れていく
深呼吸を一つしてから扉を開いた______________________
そこには一番恐れていた光景が広がっていた
朝キレイにまとめた髪も俺が直してやった制服もすべてが乱れていた
白い手首には縛られた跡があった
そして床に散らばる白い液体・・・・。
「ミストレ・・・」
俺がそっと名前呼ぶとミストレはゆっくり顔を上げた
俺がゆっくり触れるとミストレはビクッと体をこわばらせた
「誰にやられた・・・?」
俺が聞くとミストレは黙ってうつむいた
ギュッ________________
俺は無意識にミストレを抱きしめていた
「ごめん・・・ごめん・・・ごめんな・・・」
わかっていた、いつかこんな日が来てしまうこと・・・
なのに、守れなかった・・・
「エスカ・・・うッ・・・・」