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小雲エイチ
小雲エイチ
novelistID. 15039
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なんか帝人受けとかのログをぶち込んだもの

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【空中分散/青葉+帝人+静雄】



「んー!」
ぎちぎちと、苦しげな音が青葉の手元から漏れる。
指先が白くなるほどに力を込める青葉を見ながら、帝人は小さくため息をついた。
青葉の手には、ビニールが伸びて突っ張ったスナック菓子が握られている。
学校帰りにコンビニに寄って購入し、公園のベンチに座ってのんびり食べようとしたのだが、いかんせん固く蓋をされていて袋が開かないのだ。
「青葉君、もう諦めて縦から開けようよ」足下に転がった小石を蹴りながら、帝人が言う。
「でもなんか負けた気分になりませんか、それ」
「青葉君は一体何と戦ってるのさ……」

「おい、なにやってんだお前ら」
その声に、呆れた顔をしていた帝人の顔が、ぱぁっと明るくなる。
「静雄さん!」
あからさまな帝人の態度の変化に、青葉は少し口を尖らせた。
「実は、お菓子の袋が開かなくて」困ったように帝人が言い、青葉の膝の上にあるそれを指差した。
「あぁ」納得したように静雄が頷き「開けてやっから貸せ」と言って青葉からひょいと袋を取り上げる。

「わあ、ありがとうございます」
帝人がお礼を言い、不服ながらも青葉も控えめに頭を傾けた。
嬉しそうな二人――青葉はおもしろくない顔をしていたが、静雄は気が付ていなかった――を見ながら、人の役に立つのは気分がいい、と静雄は思った。
少し照れくさくなりながら「おう」と言い、静雄が袋の端を掴み、左右に引っ張った。
やっとお菓子が食べれる――そう思った次の瞬間、ベンチに座る二人がみたのは、限界まで引き伸ばされたビニールと宙に弾け飛ぶスナック菓子だった。