東方無風伝 その5
「どうして俺を攫った」
「宝くじが当たった。これに理由があるかしら?」
誰でもよかった。ただ偶々攫われた。それだけのことと言う訳か。
「質問を変える。お前が神隠しの元凶だな」
「さっき藍が言っていた通りよ」
『外来人は、紫様の仕業か私は知りませんが、最近その数を異常と言う程に増しています。』
先程藍が言っていた言葉だ。この通りと言うことは、正しくそう言うことなのだ。
「何故神隠しなんて起こす」
上品に扇子で口元を隠す八雲紫。優雅に気品溢れる、自然なその動作。だが、その眼は蛇のように狡猾でずる賢く、まるで獲物を品定めするかのようだった。
「貴方は、最近の幻想郷がどんな状態にあるか、解るかしら」
「知るか。俺はまだ此方に来て数週間しか経っていないのだから」
「幻想郷の妖怪が、数を上げてきているのよ。このままだと、幻想郷のパワーバランスが崩れる。それは人間の減少を現すわ。人間が減れば、妖怪は食料を無くすばかりか、幻想郷も消滅しかねない。それを止める為よ」
増大する妖怪。妖怪が増えていると言うのならば、その天敵となる人間を増やせば良い。実に単純な解決法だ。だが、下手をすれば今度は人間が増え過ぎ、取り返しのつかないことになる。
……人間よりも、妖怪の力は強大だ。いざとなれば、始末すれば良い。そう言う考えか?
「さ、貴方の質問に答えたわ」
ぱんっと扇子を閉じ言う八雲紫。
「今度は此方の質問に答えてもらうわ」
「答えられることならば、答えようか」
「貴方は、外の世界にいた時から、この幻想郷を知っていたのかしら」
以前霊夢が言っていた。外来人には二種類いると。
幻想郷のことを知っている外来人と、知らない外来人。
知っている外来人の幻想郷の知識はそれなりに豊富で、幻想郷に住まうモノのプライベートなところまでも知っているとかいないとか。恐ろしいな。
幻想郷のこと、以前から知っていると言えば、確かに知っている。創られるその瞬間だって見ていたのだから。まぁ、八雲紫の姿を見るまでは、昔の出来事の為に忘却していたが。
さて、知っているとは言え、住民のプライベートまでは知らない。知っているタイプは此方に来て直ぐに幻想郷だと解るらしいし、恐らくは、俺とそれらは違うタイプの『知っている』だと思う。それは知っているタイプに一度会ってみないと解らないな。
「宝くじが当たった。これに理由があるかしら?」
誰でもよかった。ただ偶々攫われた。それだけのことと言う訳か。
「質問を変える。お前が神隠しの元凶だな」
「さっき藍が言っていた通りよ」
『外来人は、紫様の仕業か私は知りませんが、最近その数を異常と言う程に増しています。』
先程藍が言っていた言葉だ。この通りと言うことは、正しくそう言うことなのだ。
「何故神隠しなんて起こす」
上品に扇子で口元を隠す八雲紫。優雅に気品溢れる、自然なその動作。だが、その眼は蛇のように狡猾でずる賢く、まるで獲物を品定めするかのようだった。
「貴方は、最近の幻想郷がどんな状態にあるか、解るかしら」
「知るか。俺はまだ此方に来て数週間しか経っていないのだから」
「幻想郷の妖怪が、数を上げてきているのよ。このままだと、幻想郷のパワーバランスが崩れる。それは人間の減少を現すわ。人間が減れば、妖怪は食料を無くすばかりか、幻想郷も消滅しかねない。それを止める為よ」
増大する妖怪。妖怪が増えていると言うのならば、その天敵となる人間を増やせば良い。実に単純な解決法だ。だが、下手をすれば今度は人間が増え過ぎ、取り返しのつかないことになる。
……人間よりも、妖怪の力は強大だ。いざとなれば、始末すれば良い。そう言う考えか?
「さ、貴方の質問に答えたわ」
ぱんっと扇子を閉じ言う八雲紫。
「今度は此方の質問に答えてもらうわ」
「答えられることならば、答えようか」
「貴方は、外の世界にいた時から、この幻想郷を知っていたのかしら」
以前霊夢が言っていた。外来人には二種類いると。
幻想郷のことを知っている外来人と、知らない外来人。
知っている外来人の幻想郷の知識はそれなりに豊富で、幻想郷に住まうモノのプライベートなところまでも知っているとかいないとか。恐ろしいな。
幻想郷のこと、以前から知っていると言えば、確かに知っている。創られるその瞬間だって見ていたのだから。まぁ、八雲紫の姿を見るまでは、昔の出来事の為に忘却していたが。
さて、知っているとは言え、住民のプライベートまでは知らない。知っているタイプは此方に来て直ぐに幻想郷だと解るらしいし、恐らくは、俺とそれらは違うタイプの『知っている』だと思う。それは知っているタイプに一度会ってみないと解らないな。



