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謎野うさぎ
謎野うさぎ
novelistID. 25775
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俺の家族を紹介・・・すんのか!?

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 鏡の前で、バーナビーはくるりと振り向いた。
 身なりには常に気を使っているつもりだ。けれどもより入念に、服装をチェックして支度を整える。
 非常時にはもちろん出動するが一応今日はオフ日で、この後の相棒との待ち合わせも純粋にプライベートだ。
『あーもう紹介するよ!すりゃいいんでしょ!!?』
 先日この部屋で久し振りに色々した後、隠しゴトを洗いざらい白状して絶対手ェ出すなよ!!と気炎を吐いた相手の表情を思い出し、ひとりほくそ笑む。
 バーナビーはともかく自分の正体まで芋蔓式にバレると困る、とのことで変装スタイルなのは仕方ない反面、ファンだという娘に『ヒーローのバーナビー』を会わせたくない、という姑息な父心もひしひしと感じる。
(・・・甘いですよ、オジサン。)
 少女の好む甘い態度とやわらかい言葉。いっそ嫉妬されるくらい紳士的に、今日は彼女に好かれるように振る舞おう。
 将を射んとすればまず馬を。自分にとっては大事な局面だ。
 バーナビーはひときわ女性にウケの良い角度で、にっこりと鏡に笑顔を向けた。