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国城 龍耶
国城 龍耶
novelistID. 24182
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東方無風伝その6

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 横に走り込んで黄色い弾幕の線を避ける。幾つもの弾が連なっている為に、まるで線が襲い掛かってくるようだ。
 そんな線の弾幕を避ければ、ルーミアは次に自身を中心とした円の弾幕を飛ばす。
 青い弾の輪が広がりながら迫ってくるが、どうにも弾と弾の隙間が広い。身体を捻り避けてみれば、第二射、第三射と続けて発射されている。しかもそれらの弾は、俺に軸を合わせているようで、弾を避けても僅かな休憩を取る事すら許されなかった。
 魔理沙とルーミアが弾幕ごっこをしていた時のことが思い出される。あの時もルーミアは似たような弾幕を放っていた。
 そのことから、どうやらこの妖怪が放つ弾幕にはパターンがあるのだと解った。
 戦闘にパターン、つまり個々の癖が出てしまうのは仕方が無いことだ。俺にだってそうした癖の一つや二つ、探せばあるはずだ。
 俺はこの妖怪の弾幕を以前にも見たことがある。それはパターンを探し易いと言う事だ。パターンを把握出来れば、それほど有利になる。
 記憶は一カ月も前の出来事。当然劣化している。果たして、何処までパターン化出来るだろうか……。

「おっと」

 眼の間にまで迫っていた弾幕を軽々と跳んで避ける。
 幸いと彼女の弾幕は理不尽に速いとか、一度の弾幕の量が多いなどと言ったことはなく、非常に避けやすい弾幕だ。
 以前萃香や魔理沙の弾幕を見た時、初めて見た弾幕があの激しい弾幕だったが為に、弾幕とは皆ああ言った激しいものだと思っていたが、このルーミアの弾幕は比較的に落ち着いている。
 それとも、単に相手が人間だから手加減しているのか。
 どちらにせよ、楽に弾を避けられる今はチャンスだ。ただ避け続けているだけでは、こちらの体力も悪戯に奪われていくだけ。
 手っ取り早く仕留める。殺したくはないので、多少痛めつけて退散させるのが理想的だ。
 見た目は少女と言えど、相手は妖怪。少しやり過ぎるくらいが丁度良いだろう。妖怪の再生能力と回復力があれば、腕の一本や二本失くしたところで、直ぐに再生するだろう。
 そうと心に決めて、身を捻り弾幕を避ける。
 ――――次だ。
 次の弾幕を避けた瞬間、斬りかかる。
作品名:東方無風伝その6 作家名:国城 龍耶