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野沢 菜葉
野沢 菜葉
novelistID. 23587
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キスしたい!!

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Side:T
「大好きだよ。」
ポツリそう言われて全身がカッと熱くなった。
勢い任せで栄口を抱きしめ唇を重ねる。

さっき頬に感じただけじゃ物足りない。
もっともっと…
「ん…ふぁ…」
キスの合間に零れる言葉に刺激され、さらに深く絡めた。


しばらくすると、立つことが難しくなったのか、栄口がズルズルと下に下がっていくので、慌てて腰を掴む。
「はぁ…」
「大丈夫?」
心配になって顔を見ると、涙目で真っ赤な顔をした栄口がいた。

(…可愛い)
まだ息が整ってない栄口を、腰かけさせ、そのまま覆いかぶさるように抱きしめた。
反論も何もないので、もう一度キスしようとすると思いっきり胸を押し返された。

「今日はダメ。」
「なんで?」
「今日はもういっぱいいっぱいだから…」
「どーゆうこと?」
「…だから、ドキドキし過ぎて今日はもうムリ!!心臓壊れそう…」
「…」

栄口可愛い過ぎんだけど!我慢できなくて、胸でつかえている手を取ると、優しく触れるだけのキスをした。

「!?」
「へへ。ごめん!栄口が可愛い過ぎてキスしちゃった!!でも嫌じゃないんだろ?」
「…バカ」
ほら、そう言ってる顔だって、照れ隠しなのわかってる。

「俺も栄口のこと大好きだから、キスもしていい?」
真剣に目を見つめながら言うと、栄口は顔を真っ赤にしながら「うー」と唸って

「イチイチ聞かなくていいから!!」
と言って、自ら俺に抱きついてきた。

「んじゃ遠慮なく!」
俺はもう一度顔を近づけた。




想いあってれば、気持ちがおんなじなら…

俺らしく気持ちを伝えれば、ほらきっと伝わる…


ねぇ栄口…


――キスしたい!!――


(よし!キス出来たから次は…)
(なんかこれからもこんな風に田島に流されそう…)

作品名:キスしたい!! 作家名:野沢 菜葉