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だぶるおー 天上国 王妃の日常3

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「なんだって、ニールは刹那のことを一番にしてるのに、それでも腹が立つの? 我侭すぎるよ? 刹那。あたしなんか、今日、久しぶりに会ったのに。」
 そういえば、ここのところ、軟禁していたか、と、刹那も思い出した。行方不明事件が解決してから、あまり城の中をうろついてはいない。最低限の仕事とデュナメスの世話ぐらいしかしていないから、城の住人でも、あまり顔を合わせていないはずだ。雑用で、技術院や城を行ったり来たりしているフェルトでは、なかなか顔は見られなかっただろう。
「独占していたな。」
「そうだよ。少しは顔ぐらい見せて。」
「わかった。動けるように身体のほうは治しておく。」
「きっとだよ。」
「ああ。」
 言うだけ言うとフェルトは、満足したのか出て行った。フェルトに言われるまで、自分が独占していたことも気付かなかったのは、些か、王としては情けない。だが、刹那は、フェルトの罵った内容は嬉しいことだったりして微笑んでしまう。ニールが一番に大切にしているのが、自分だと言われたら悪い気はしない。

・・・・そういえば、そうだな。・・・・・

 大概のことは、刹那の希望が通る。夜のことだって、さすかにやりすぎたな、と、思った日に叱られた。それまでは、何も言わないで相手をしていてくれたのだ。

・・・・我侭だったのか・・・

 それすら気付かせないでいてくれるニールは、甘いのだと思い直して、書類の処理速度を上げた。とりあえず、これをやり終えて、さっさと部屋に帰ることにした。