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日向 悠一郎
日向 悠一郎
novelistID. 25827
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二人の気持ち

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はあぁぁぁあ??
「でっでもお前そんな素振り一つも・・・」
「当たり前だろ!お前に嫌われたくねぇからだよ」
「・・・・・・・・・」
「黙ンなよ、ホントのことなんだからさ」
「でも・・・俺、お前にひどい事・・・・・・」
「別に気にしてねぇよ、今は両思いだし?な?」
「う・・・・・・」
あまりにもハッキリと言うもんだから秋丸は言葉を詰まらせた。
「あーでも秋丸にもちゃんと言ってほしいよな」
「・・・へ?」
「俺はスキだって言ったけど秋丸からは聞いてねぇよ?」
「―――っ!?」
「秋丸は俺のことどう思ってンの?」
からかうような声で榛名が聞いてきた
「・・・・・・分かってるんだろ・・・」
すっ素でスキとか言えるわけないだろぉお!!
多分今俺、顔真っ赤なんだろうな・・・恥ずかしい

「ちゃんと言ってくれないとわかんねェよ」
くっ・・・コイツ卑怯だ・・・・・・
「俺は・・・」
「俺は?」
「俺は榛名のことが・・・・・・す・・・」
「す?」
「す・・・・・・すぅっ・・・」
「うん」
「・・・す―――・・・っだぁ、無理ッ!!恥ずかしくて言えないよ!」
「え~・・・あとは(き)だけじゃんかぁ」
「き。」
「何だよそれ――――!!!」

気がついたら秋丸は笑っていた、モヤモヤしていた気持ちの正体が分かって心が軽くなった
なんだ俺はコイツに惚れてたんだ。

「まぁいいや、秋丸・・・」
「な―――?」
秋丸は榛名のほうに引き寄せられそのまま榛名の胸に抱きかかえられた
「秋丸・・・スキだぜ」
返事をする間もなく榛名は秋丸の口を塞いだ
不意打ちに呆然としているうちに榛名の舌が入り込んできて、初めて味わう感触に体の奥が震えるような気がした。
榛名のキスはいつも噛んでいるガムの所為かミントのような味がした
でもそれは決して不快な感覚ではなくて、その証拠に、両手は自由なのにも関わらず、少しも抗おうという気は起きなかった。
むしろ、もっと触れたい、触れてほしいという衝動すら引き起こすもので。
やっぱり、俺は、コイツのことが好きなんだ……

「んぅ・・・・・・っ・・・」
秋丸の口から声が漏れた。
さすがに長くキスをしていると苦しいっ。
一旦榛名から離れようと顔を離そうとしたら頭を押さえられそのまま、またキスをされた
「ちょっ・・・ぁ」
止めようと肩を掴んだ手に力を入れる。
ヤバイヤバイ!マジで苦しい!
なんとかして榛名から離れようとしたけど秋丸の体は榛名によってガッチリと掴まれていた
「――ッ!んぅ――!!」
榛名の背中をドンドンと叩いた。
そしてようやく榛名が秋丸を離した。
「あきま―――るぅッ!?」
榛名が秋丸の名前を呼んだ瞬間秋丸は榛名に頭突きを喰らわせた。
「ッテェ・・・何すんだよ」
「なにすんだはこっちのセリフだよ!俺を殺す気かお前は!!」
「はぁ?」
「息できないだろまったく・・・」
羞恥と怒気で赤面しながら榛名のほうを見たら榛名はさっきのキスで口元に漏れ出た唾液を拭っていた
「じゃぁ嫌ではなかった?」
榛名が笑顔を浮かべながら聞いてきた
「・・・ん、まぁ・・・・・・」
「そか、よかった」
秋丸は座ったまま、抱きしめられまたキスをされた
「・・・ッ」
だけど今度のキスは秋丸のことを思ってか短く触れるだけのキスだった。
「榛名・・・」
恥ずかしさに俯き真っ赤になっていた秋丸が顔をあげ榛名の顔を見る
「ん?」
榛名が秋丸の方を見た
・・・・・・と、
同時に秋丸は榛名の頬にキスをした
「ふぇ?」
予期していなかったためか榛名は軽く赤面した
「榛名・・・スキだよ・・・・・・」
秋丸が顔を真っ赤に染めながら笑顔で榛名に告げた

そして二人は少し苦笑したままお互いに引かれ合うように、ただゆっくりと舌を絡めるようにキスをした・・・・・・。

・・・・・・・・・が、

「――って!? はっ榛名…や、ヤメ…ッ!」

 榛名のキスは、そのまま秋丸をベッドに押し倒し、舌がその首筋をなぞっていく。
「うぁっ・・・・・・」

必死に身を起こそうとする秋丸。
しかし、榛名の片手はがっちりと秋丸を捕まえて、もう片方の手は器用にも秋丸のシャツのボタンを外しにかかる。
「だぁー!やめっ――!!」

「秋丸」

耳元に小さく呟かれたその一言と、自分を見つめる野獣めいた笑みの瞳に見据えられ、秋丸はただ身を震わせて息を呑んだ。
…そうして。
いよいよ榛名の手が、身動きできない秋丸のそのズボンのベルトにかかったその瞬間――

「あー、つっかれたぁ!!もーなんなんだろうね、あのハゲ校長は!」
そんな愚痴とともに保健室のドアが開いた。

「やっべ、保険医帰ってきた」
「榛名っこんなトコ見られたらヤバイよ!」
慌てて秋丸が小声で榛名に退くよう促す。
「ちぇー。仕方ねェなァ・・・」
そう言って榛名は秋丸を離してベッドから下りた。
それと同時にベッドを仕切っているカーテンが開いた。
「あら?榛名君に秋丸君いたのね」

下半身は布団で隠していたおかげで特に何も言われる事はなかった
「はい、俺は秋丸がしんどそうだったから寝かしてて帰るから迎えに来ただけッス」
榛名がごまかしを入れる
「すいません、すぐ帰りますね」
秋丸が保険医に声をかけると
「いいわよ、顔も赤いし熱があるんじゃない?ゆっくりしていきなさい」
ニッコリと微笑む保険医の言葉に秋丸は恥ずかしさでいっぱいだった

――少しして。

「あーあ、もうチョットで秋丸とヤレたかもだったのになぁ~?」
学校から出て人気のないところをあるいていると榛名が秋丸に声をかけた
「バカ。何いってんの、学校で変な事しないでよ!」
「ヤルのに学校とか関係ねぇよー」
「榛名!」
「はいはい、学校ではもーしませんよー」
榛名がふざけながら言った
「でも―――・・・」
急に真剣な声で榛名が秋丸を見た
「ん?」
「次は誰にも邪魔されねぇとこでじっくりヤろうな」
「・・・・・・・・・」
「約束なっ!!」
「あのなー」
「あっ!じゃあ俺はこっちだから!またな秋丸っ」
秋丸が何かを言おうとする前に榛名は秋丸に声をかけ走っていってしまった。

・・・次はって、あいつなぁ・・・・・・

「恥ずかしい奴・・・」
その場に立ち尽くし思わず呟いた秋丸は今までにない満足感や幸福感を感じていた

テレビとか漫画ではよくあるけど
まさか自分が男をスキになるなんて・・・・・・考えても見なかったよ。
・・・でもスキになってよかったんだよね、間違っては・・・ないんだよね?
普通に考えたらダメだけどもうそんなの関係ないや。
自分でそう思い秋丸は家に帰ろうと歩き出した。



いっぱいいっぱい榛名に俺の気持ちを伝えよう
今まで気づけなかった分まで
誰に何を言われようがかまわない
だってこれは俺だけの気持ちで、誰にも止める事は出来ないんだから―――――・・・
作品名:二人の気持ち 作家名:日向 悠一郎