雛祭りサバイバー
「予想通りのメンバーだな。お前ら他に友だちいないんだろ」
「中でも強敵だったのは、今回初参戦の結野アナアル。あのアマ、外道丸を操って暴れ放題ネ」
「結野アナをアマとか言うんじゃねェよ、このチビアマァ!!」
「そしてダークホースが一頭…」
「一人、ね。一人。ホースって言ってもホントに黒い馬がでてくるわけじゃないから。 よーく覚えとけよ。ここテスト、出るからな」
神楽は両腕で自分を抱きしめ、カタカタと震えた。
「ヅラ子――!恐ろしい子…」
「それ女子じゃねェからァァァァァァ!!どっちかっていうと、腐ってる女子の方だから!! いやいやいや、完全にタマとサオを装備した、れっきとした男子だからァ!!」
「ちゃんと女子っぽかったからオッケーネ。石田ボイス最高アル」
「そこォ!?参加の可否はそこで決まるのォォォ!?」
「ケツの青い杉田ボイスにはまだまだ遠い道程アル。精進しろヨ」
「おい、レインボーボイスがどこにあるか知ってるか。一万光年彼方って言われてんだよ。 もう俺、スペースサジタリウスやるしかねェのかァ!」
「手っ取り早く快援隊に入れば、宇宙には出られるアル。 どこから見てもスーパーマンじゃないスペースオペラの主役になれないもっさい毛玉同士、仲良くやれヨ」
「嫌だァ!あんな船乗ったら、バカが伝染る!バカになるゥ!」
「もうあんた、十分バカだよ!」
新八は興奮する銀時の頭を、スリッパですぱァん、と叩いた。
その衝撃で目が覚めたのか、銀時は頭を振って、「あぁ、俺はバカだった…」と呟いた。
「良かった、わかってくれて…」
「だけどこいつはもっとバカだし、今もバカだ」
銀時は神楽の襟を掴み、ひょい、とつまみ上げた。
「今からバカなお前でもちゃーんと分かるように、この銀さんが雛祭りについて、 一からしっかり教えてやる!新八ィ、お茶とケーキの用意!!」
「食うんかいィィィ!」
「当然だ!糖分は脳の友!糖分摂るらずして何を摂る!」
「お前は糖を取れ!その食生活から糖分を取り去れェ!」
「無理!」
ぴしゃ、と襖を閉め、銀時と神楽は、盛大なお茶コールを始めた。
「「おー茶!おー茶!」」
「うるせェェェェェェ!!」