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魔法少女リリカルマギカ(第1話)魔法少女大決戦(改)

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『はい?』

『状況を良く見て、はやて。
 ここは、あのモンスターたちが魔法で作り出した特殊結界の中。
 そしてこの場所はかなり狭い閉鎖空間になっているわ。
 こんな所で、はやてが強力な広域攻撃魔法を使ったら、
 モンスターたちだけでなく、わたし達まで黒コゲどころじゃすまないわ。』

さすがは、三人組の中では一番魔法戦闘のキャリアが長いフェイトである。

状況を冷静かつ的確に分析している。

『ほ、ほんなら、ウチもなのはちゃんと同様に、遠距離攻撃魔法で。』

『それもダメだよ、はやてちゃん。』

『な、なのはちゃん、そ、それはいったい?』

『はやてちゃんの遠距離攻撃魔法って、たとえ、
 リインちゃんとユニゾン中であっても、魔法力のコントロールが
 ヘタとまでは言わないまでもまだまだ制御が甘いから、その命中率は、
 いまだ50パーセントを超えていないよね。
 それっていわゆる魔力のムダ使いって言わない?』

『うう。』

そう、はやては、魔力の最大出力は、やたらとでかかったが、
細かい魔法力の制御が苦手であり、
その得意分野はあくまで広域攻撃魔法であった。

また、フェイトの得意分野は敵に接近しての高速戦闘、
なのはの得意分野は敵から距離をとってから防御を固めての高威力射撃魔法と、
この三人は得意分野がてんでバラバラで、各人の能力の個性がはっきりしていた。

だからこそ時空管理局の中では、
この三人は、いかなる状況にも対応可能なベストのチームと言われていた。

中には、三人揃えば、『世界のひとつやふたつ』軽々と救ってみせてくれそうだ、
とまで評価する者もいたが、いかんせん、いまだ経験が少々不足していた。

特に、はやては、である。

この主な原因は、彼女が三人の中では魔導師となったのが
一番最後だったと言う経歴のためもあったが、
その後、彼女が魔導師としての実戦経験をつむ前に、
彼女の優秀かつ強力すぎる固有戦力の、
守護騎士ヴォルケンリッターと呼ばれる部下達が
敵をあっと言うまに全滅させてしまうからで、
ある意味過保護にされているとも言えた。

もっとも、友人である高町なのはは、本人のためを思って場合によっては、
かなり厳しく接しているようだ。

『味方を巻き込むような状況での攻撃魔法の使用、
 ムダと分かっているような魔力の使い方などは、
 プロの魔導師のやる事ではない、と何度も本局の教官に注意されてたよね。』

『ほ、ほんなら、ウチが今やるべき事は?』

『あの子たちを含めた味方が負傷した場合の治癒魔法、
 それに味方全員のための防御魔法の展開!!
 これだね!』

『わたしも、なのはと同意見。』

『ウ、ウソや。
 ウソや言うてや、なのはちゃん!!』

『...........』

『フェイトちゃん!!』

『...........』

『や、やっぱ、このままじゃあかんのか?!
 山ごもりして、秘密特訓やりまくって、
 ミストルティンの上級技と言われとるミストルティン・キックを会得し、
 どこぞの異世界でやさしいゾンビ様と
 運命の出会いをせな、あかんのかあ?!!』

『マ、マイスター、はやて!!
 お気を確かに!!』

はやての、明らかに異常な様子に、
はやてと、ユニゾン(融合)している、
彼女専用の人格型ユニゾン・デバイス(融合騎)である
2代目リインが心配して、声をかけた。

『そんなん、嫌や。』

『リイン』

『ウチ、そんなん、嫌や...』

『そんなん、イヤやーーーーっ !!!!』

嘆きの、叫び声をあげる、はやて。

もはや、どっか別の作品の、別のキャラの様である。
わけが、分からないよ。

それから、たちの悪い、イタチごっこが始まった。

フェイトと杏子が接近戦で健闘し、ほむらとマミが射撃で援護するものの、
敵を減らすと、減らした以上の数の敵が空間転移で増大し、を繰り返し、
魔法少女達はぎりぎりと魔力を削られていく。

( 戦況について、解説。  
 ヴォルケンリッターは別任務のために参戦できず。
なのはも、墜落事件の後遺症が完治していないので、本来の実力が出せません。
今のなのはは、全力の約60パーセントといった戦闘力でしょうか。
さらに、今回の戦闘は狭い特殊結界の中での接近戦と中距離戦がメインのため、
はやて得意の広域攻撃魔法も味方を巻き込む危険があります。
そのため、はやては、今回ほぼバリアーの係り、残念。 )

予想以上に苦戦中の、なのはの額を、いやな汗が流れ落ちた。

『失敗だったかな、完全に想定外だったね。』

いろいろ文句を言いながらも、自分のやるべき事を必死にやっている
はやてが、なのはに答える。

『そうやな、今回こないな強敵と遭遇するなんて誰も思ってなかったやんか。』

そうなのだ。もともと今回の任務は『停止状態のロストロギア』の回収と、
この未確認の宇宙の現地調査のはずだった。

そのため、はやての忠実な部下であり、
強力な魔導騎士団であるヴォルケンリッターも同行しておらず、
また魔導師の魔力消費をセーブし、さらに魔力を増幅して使う事が可能な
『カートリッジ』も、たいした分量は携帯していない。

さらに、2年ほど前の墜落事件で負傷し、その後遺症が完全には治っていないため、
決して戦えないわけではないが、100パーセントの戦闘力を発揮できない状態の、
高町なのはがこの任務に出動しているのも、同じ理由だった。

これは管理局上層部の完全な判断ミスだった。
俗に言う、たかを、くくっていた、と言うヤツだ。

しかし、そんな事をくやんでいる場合ではなかった。

『状況は最悪。それでも、なんとかしないとね。』

『だね。』

なのはのとなりで、最高の友達が勇気づけるように答える。

『じゃ、行こうか、フェイトちゃん。』

『了解、なのは。』

二人は、魔力反応の大きさによって、
敵の中心にリーダー格らしき魔獣を発見していたが、
まだ距離があり、直接叩くのは難しかった。

そこで、自分達がまず陽動をしかけ、
その隙に、仲間たちに、邪魔な敵の一群を掃討してもらおうと考えた。

魔獣たちは、目の前の獲物を同じ結界内に閉じ込め続けると言う
戦術ぐらいしか考えていない。
もっとも、それゆえ、なのは達が破った結界の出入り口はすでに
閉じられていた。

だから、魔獣たちはどうみても、たいして知能が高いとは思えなかった。
そんな敵でも、なのはが長距離攻撃を行い、
そのすきにフェイトが接近戦をしかけると言うパターンぐらいは、
学習したようである。

だからこそ、今度は、逆パターンをしかける事にしたのだ。

先行したフェイトが中距離からいきなり、射撃魔法を使用する。

『いくよ、バルディッシュ!!』

〔イエッサー!〕

バルディッシュのリボルバー型弾倉が回転し、カートリッジを2発ロードする。

『プラズマ・バレット!!』

フェイトが撃ちあげた金色の誘導式魔法弾が敵の上から降り注ぐ!!!

その、すきに、なのはが敵に高速接近し....

『ストライク・スマッシャーーーー!!!!!!!』

ギィキュアアアアアアッ!!!!!!!!!