Silver Cat
ゆったりと自分のために席を取っていた、クラッブとゴイルの元へと戻る。
王様のような尊大な態度で椅子に座り込むと、高く足を組んだ。
すかさず、クラッブとゴイルがドラコに耳打ちした。
ドラコはその言葉に頷いている。
クスクスと3人で笑いあって、何やらご機嫌な様子だ。
きっと今夜の遊びの算段だろう。
どこで遊ぶのかはドラコが決める。
この城の中か、森か、あのマグルの世界か、すべてはドラコの思いのままだ。
彼はいつも笑って、からかって、気分屋だ。
本音なんか誰にも見せやしない。
あのつかみどころのない瞳で、まわりをけむりに巻く。
―――つまり、ドラコ・マルフォイというヤツは、本当に食えないやつだった。
■END■
作品名:Silver Cat 作家名:sabure