bitter tears
戸惑いを発する口を自分の口で塞ぐ。
抵抗しようと突っぱねる手は、唇に割り込ませた舌に大人しくなった。
「待…、っふ、む…」
「んん…」
「はぁっ、ぅ…」
「あ、」
血の味がする。彼のものだ。今はもう、私のものでもある。
可愛そうで、
可愛そうで、可愛そうで、
可愛そうで、可愛そうで、可愛そうで、
可愛そうで、
「俺は、君だって…」
「『あの時』したみたいに、好きにすれば良いのよ」
「!………チッ」
―可愛そうで、愛おしい。
カッと頬を赤らめた彼の、折原臨也の涙は、血の味がする。
口惜しげに舌打ちをすると、彼は私のセーターに血だらけの手を滑り込ませ、空いた方の手で再び私を押し倒した。
「………ごめん、」
ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん……………
熱に浮かされたような声音で呟きながら、彼は私の肌に舌を這わせた。
やっぱり、するよりされる方が良い。ぼんやりと感じていたら、長い指が両の太腿の奥を探って、私のソコは素直に蜜を溢れさせた。
『bitter tears』
(待って、手当てしましょう)
(この状態でお預けとかバカなの死ぬの。…すみませんコレ蹴るのは止めてマジで)
作品名:bitter tears 作家名:璃琉@堕ちている途中