THW小説7.5 番外編 ~ハryベーコンと私と僕~
「ひゃっはっはっはっはっはっは!!!」
ザビは,俺らの話を聞いて,腹を抱えて笑っている。
ひーひー言いながら,眼には涙ww
「おもしれーなー,あの粘着ベーコンwww」
・・・別に,攻特隊が粘着されても構わないらしい。
「俺の襲撃記録,見る?」
ぺらっと俺らに出された一枚の紙。
そこには
ベーコン 防衛成功
の文字でびっしりと埋められていたw
「・・・流石だなw」
「だってあいつ,こりないんだよなー,はじいてもはじいても来るしww 攻特隊に粘着してるのはもともと俺のせいかもしれないけど,知らんw」
「まぁ,知ったこっちゃないか」
いちいち粘着さんから攻特隊隊員を守る,というのも確かに大変である。
自分の身は自分で守れ。
ザビは多分,そう言ってるのだろう。
「ま,お前らが気にしてるのなら,それはお門違いだ。好きにやりなw」
ポンポン,と亜雁ちゃんと俺の肩を叩くザビ。
なんだかその顔は,とっても楽しそうであった・・・
パタン
と,部屋のドアを閉める。
「・・・俺もベーコン逆粘着,しよかな」
「碧風たんw ベーコンおいしくいただこうよww 美味いよww」
ニヤン,と俺と亜雁ちゃんは顔を見合わせて笑ったw
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「たのもおおおおおおおおおおおお!!!!!」
戦場に,いつもの声が響き渡る。
「誰だw今日は誰んとこだw」
「俺じゃね?融合したてだし。」
「蒼矢かw」
蒼矢は今,確かに融合したて。
ホヤホヤのレベル1だ。
「大丈夫か?」
「まぁ,みとけってw」
ザッとベーコンと向かい合う蒼矢。
ちょいちょい,と挑発のポーズをとる。
「ば・・・バカにしやがって・・・!!むきーーーーー!!!!」
ベーコンは,ザザッと蒼矢に襲い掛かった瞬間!
ギィンンンンンン!!!
蒼矢のスキルが全部発動する!!
気が付くと,そこにはバッタリと不格好に倒れているベーコンの姿があった。
「レ・・・レベル1に負けるとは・・・・」
ぶっ・・・くくくく・・・・
周囲からは失笑が漏れるw
「お・・・おぼえとけ・・・おぼえとけよーーー!!!!」
木の枝を杖代わりにして,去っていくベーコン・・・
「蒼矢さんすごい!」
「蒼矢たんさすがーーー!!」
やんややんやと喝采を受け
「あっはっはっはっは,ふっふっふっふっふ」
とまんざらでもなくマッスルポーズを決める蒼矢。
・・・俺は,ベーコンに同情せざるを得なかった・・・w
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「たのもおおおおおおおおおお!!!!」
深夜の鴉の作戦を終えて。
今度は,ぐっすり寝てる俺の枕元で,大音量が響き渡った。
「うゎっ!何!?何!?」
俺は寝ぼけているのとびっくりしたので,わけのわからない行動を取る。
「寝起きどっきり!?カメラどこ!?」
「ちーがーうー!!今日はお前と勝負だ!!」
「えー,やだ,眠いし。」
寝込みを襲えばいいのに,律儀に起こしてから勝負しようというベーコンがまた可愛らしかったが,俺は本気で眠かった。
もぞもぞとベッドにもぐりこもうとする。
「このっ・・・!バカにするのもいい加減に・・・!!」
ベーコンが俺に襲い掛かろうとした,その瞬間。
ガキィン!!!!
周囲に居た,鴉部隊がそれを阻止する。
「な・・・・!お前ら・・・・!!」
「寝込み襲うなんて,ベーコンちゃんらしくないじゃん?」
ニヤンと笑う蒼矢。
「そうだよー卑怯だよ?」
ニッコリ笑う亜雁ちゃん。
「ちょ・・・!まっ・・・!!うわああああああああああ!!」
そんな叫び声が聞こえたか聞こえなかったか。
俺はすでに夢の世界の中にいた・・・・。
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かくして,こんな感じで,攻特隊とベーコンとの相思相愛間違った粘着合戦は続いている。
「やられたらやりかえすのがこの世界の掟」
とは誰が言ったかしらないが。
多分こんな感じで俺達はこの世界を過ごしていくのだろう。
「たのもおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ほら,貴方にも,この声が聞き慣れる日が来るかもしれない・・・・
END
2011.05.28
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作品名:THW小説7.5 番外編 ~ハryベーコンと私と僕~ 作家名:碧風 -aoka-