caramel
第4話
今日はもういいからと言われ、
宿をとりやっとベッドにダイブした。
「疲れた・・・」
「兄さんもう寝るの?」
「・・・んー」
「着替えぐらいしたらどう?」
「面倒くさい・・」
「もう、僕は隣に居るからね。」
「おう、」
「おやすみ。」
カチッとアルが部屋の明かりを消していってくれた。
窓から差し込む街灯の明かりで真っ暗になることはない。
カーテンを閉めようかと思うが、もう動きたくなかった。
「はぁ・・・・」
疲れた・・・
旅が、じゃない。
あの空間に居ることが疲れた。
明日にでもここを離れたい・・それが正直な気持ち。
だけど、何日間かは滞在しなくてはならない。
罰として俺でも出来る大量の雑務を押し付けられたから。
アルは軍属じゃないから、一緒にやることは出来ない。
その間はアルが新しい情報探しをしてくれるという。
(一人で行きたくねぇ・・・)
むしろ、一人で司令部に辿り着けるのか・・・
体が勝手に司令部以外の場所に向かってしまう気がする。
「もう・・寝る。」
こういうぐるぐるするような厄介ごとは苦手だ。
「・・・さん・・・兄さん・・・兄さんっ!!!」
「・・んあ?」
「迎えが来てるよっ!!!」
「・・・・へ?」
「大佐が待ってるよっ!!!」
「・・・・はぁっ!!!???」
飛び起きて支度する。
そして宿を飛び出すと・・・本当に居た。
「やぁ鋼の、おはよう。」
「・・・・お・・はよう。」
「おはようエドワード君。」
「・・おはよう中尉。」
朝っぱらから、
俺はどうしてこうなるんだか。