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caramel

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どれぐらいそうしていただろう。
ふと気付いたことがある。
俺はどうして司令部に来たんだっけ。
つか少尉は・・・・


「なぁ仕事・・平気なのか?」

「・・・・怒ってるな確実に。」

「えっえぇぇ!!?んな呑気に!!」

「大将も共犯な。」

「マジ?」

「大マジ。」

「はぁ・・・・最悪。」

「落ち着いたか?」

「・・・少尉、」

「チビ。」

「だぁれが豆つぶドチビかぁぁ!!!!!!!!」

「アハハッそれだそれ。よし行くぞ。」

「・・・・・・。」

「無理すんな。」

「・・・・ぁ・・。」


少尉はドアに向かって歩いていく。
でも、俺はまだ・・・・

「大将、置いてくぞ?」

「さっ先行ってて!!!」

「・・・へいへい。」


ガチャリ―――

ドアが閉まる音がした途端、涙が溢れ出した。
ここへ来た時も泣きそうだったけど、泣くもんかと思って堪えた。
でも、今はいくら堪えても溢れてくる。

だって、少尉が・・・・
俺の頭を撫でるから・・・・・。

本当は撫でられるのなんか嫌いだ。
でも、昨日は大佐に撫でられて俺は凄く嬉しかったんだ。
本当に嬉しくて嬉しかった分、悲しかった。
その悲しみを包むみたいに、大佐よりも少し大きくて乱暴な手が凄く優しかった。
あの冷めた頭を暖めるように少尉の温もりが伝わってきた。



「ありがと・・・少尉。」

大佐へのこの想いをどうしたら良いのかは分からない。
だけど、思った通りに・・・無理矢理忘れようとはしたくないから。
少尉に悩みを打ち明けたわけでは無いし、何か解決したわけでも無いけど、
心が軽くなった。

「・・プハッ・・少尉なんでモテないんだろ。」

「それは余計なお世話だ。」


「・・・ぬわぁぁあぁ!!!!!!?」

「ったく、素直に感謝したと思えばこのヤロ。」

「うわっヤメロよ!!!ぉおいっ!!なんで居んだっ!!つか、盗み聞きすんなーーーっ!!!!」

「許さねぇぞ。」

「それはこっちの台詞だぁ!!!!!」







「で、司令部内に居るにもかかわらず、ずっと喧嘩をしていて遅れたと。」

「「はい、すみません。」」


「呆れてものも言えん。」

「「はい、すみません。」」

「残業だ。ハボック貴様は減給だ。」

「なっそんな大佐ぁ・・・。」

「貴様には養う家族も居ないんだから構わんだろう。」

「そっそれはそうッスけど・・・」

「鋼の、司令室で中尉が待ってる。早く行きたまえ。」

「あっあぁ、分かった。」




少尉を残し、俺は執務室を出た。
想像通り、というか想像以上に怒られた。
取っ組み合いをしつつ、お互いハッと気付いて急いで戻ったが、時既にかなり遅し。
司令室でやいやいやい突かれてしまった。
執務室で待ってるという中尉にまで怒られては身がもたない。
俺は執務室に急いだ。


「少尉、大丈夫かな・・。」



作品名:caramel 作家名:おこた