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こらぼでほすと 闖入7

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「そうそう、俺、メシの後で、パフェと茶蕎麦食うんだ。だから、足りなかったら、そっちで調整する。」
「パフェ? 悟空、懐石の〆って果物でしょう? 」
 事情を知らない八戒が、そう言うと、いや、違うんだ、と、添乗員の捲簾が、次の予定を口にする。
「こいつが食いたがってたスィーツの店があるんだ。日中は行列が出来てるから、深夜営業に行くことになってんだよ、八戒。だから、おまえも腹は空けとけ。」
「まだ食うんかいっっ。」と、悟浄も呆れる。懐石だけでも、少しずつではあっても、腹は膨れているのだ。さらに、そんな大物のデザートは入るかどうか怪しい。
「悟空が、そこのパフェが、どうしても食いたいんだとさ。」
「だって、物凄い種類なんだぜ? 普通、パフェって三種類ぐらいじゃんか。季節によっても違うっていうんだから、全種類制覇してキラに自慢するんだ。」
「それ、何種類ぐらいあるんですか? 悟空。」
「パフェだけで十種類。あと、あんみつとか茶蕎麦とかもある。」
 八戒の隣りで、うぷっと悟浄が口を抑える。想像してしまったらしい。さらに、女将が言うには、悟空のためにオリジナルパフェもいくつか用意しているとのことに、金蝉と三蔵も、うぷっと口元を抑えた。
「悟空、俺は付き合わないぞ。」
「わかってるよ、捲簾。俺と天蓬ぐらいだろ? なあ、天蓬も食べるだろ? 」
「全制覇の栄光は、悟空に譲ります。でも、いくつかは味見してみたいですね。八戒も味見ぐらいはしますよね? 」
「味見だけですね、僕は。すでに、満腹ですから。」
「大丈夫、大丈夫。今から運動するから、お腹は空きます。」
 さあさあ、食事を片付けましょう、と、天蓬は膳に箸を延ばす。そうだよな、と、悟空も食べるペースを上げる。
 酢の物とご飯が出てきて最後だ。そこで、天蓬は立ち上がって、「さて、運動しましょうか? 八戒。」 と、八戒を促して部屋を退出する。外には、ちゃんと関係者が待っていて、別の部屋に案内された。そこで、見たものに、八戒は、あんぐりと口を開けた。
「これ、総重量十キロ越えてるんですって。ははははは・・・いい運動でしょ? 」 
 と、どこぞの元帥様はおっしゃって、茫然としている八戒を部屋に押し込んだ。

作品名:こらぼでほすと 闖入7 作家名:篠義