二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【あの花SS】十年越しの花火の前に【10話】

INDEX|6ページ/6ページ|

前のページ
 

―めんま―



みんな、ありがとう。
めんまのおねがいきいてくれて、とてもうれしかったです。
みんな大きくなってたけど、あんまり変わってないね。
ぽっぽはいつもおもしろいし、
つるこは頭いいし、
ゆきあつは一生けんめいだし、
あなるはかわいいし、
じんたんは――じんたんは、かっこいい。
めんま、やっぱりじんたんのおよめさんになりたかったなあ。
いっしょにいられなくてごめんね、じんたん。
めんまも、じんたんがすきです。


めんまがじんたんにあいに来たのは、じんたんのお母さんとやくそくしたからです。
めんまは、じんたんのためにかなえなきゃいけないことがあるんです。
ほんとうは早く生まれ変わらないとなんだけど、やくそくは守らないといけないんです。
それに、めんまだけじゃかなえられない。
みんなの力がひつようなんです。
みんなじゃないと、できないんです。


めんまね、みんなにあえてほんとうによかったよ。
めんま、みんなと見た目がちがうから、小さいころかみを引っぱられたり、いじめられたりしてたんだ。
でもじんたんが、いじめっこの頭をぼこっとなぐって、
「よわいものいじめいけないんだぞ!!」
って助けてくれたから、めんま、がんばろうって思ったの。
めんまがよわいものじゃなくなれば、みんないじめないんだって。
元気にえがおでいれば、じんたんも、みんなも、なかよく遊んでくれるんだってわかったの。
めんまがめんまになれたのは、みんなのおかげです。
なかよくしてくれて、ありがとう。


めんまはそろそろ行かないといけません。
みんなが花火つくってくれたから、じょうぶつしないといけません。
めんまが死んじゃって、みんなずっと苦しんでたのを、めんまは知っています。ごめんね。
めんまは生まれ変わって、みんなの世界からいなくなります。
次はねこさんになるかもしれない。お花さんになるかもしれない。
めんまはめんまじゃないだれかになって、みんなのことを見ています。
だからもう苦しまないでね。


めんまはみんなが幸せになるように、どこかからおいのりしています。
じゃあね、ばいばい。









「待っ」
止める間もなく、導火線に火が点いた。
最後の花火が、色とりどりに空に咲く。