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蛞蝓亭 紅葉
蛞蝓亭 紅葉
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脳残滓

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孤独≒世界¬貴方



※死にネタ注意


随分長い年月が流れた。
随分と長い間、戦い続けてきた。
そうだ、私は長い間、戦い続けてきたのだ。
その、何と味気ないことだっただろう!
幾度となく羽扇を手に戦場へ赴き、幾度となく凡愚どもが血を撒き散らし崩れ落ちる様を見てきた。敵味方問わず、能無き凡愚は死に、能在る者は生き残った。
繰り返されることは大同小異、ただ馬鹿が死に智あるものが生き残る。ただそれだけの事、だ。
だというのに、閉じた瞼の裏に浮かぶのはいつも同じ光景だ。
あの、五丈原の、夜。
貴様を失った、夜。
病が貴様を殺した、夜。
この手で殺すと決めた貴様が死んだ、夜。

私が貴様を永遠に討ち損なった、夜。

じわりじわりとこの体を蝕む病魔は、じきにこの命さえもその腹に納めるだろう。それまでにはまだ、やるべき事がある。だがそれは、今すぐにでも実行に移せることだ。

やりのこしたことは、ひとつだけ。
やりのこしたことは、えいえんにやりなおせないこと。

この司馬仲達唯一の失策。
貴様の命を病などに明け渡したこと。

「父上、お呼びですか」
「はいはい、参上しましたよ、っと」

今宵、最後の仕事は終わる。
私の成すべき事は全て終える。

そうしたら、この長い生の中でずっと無視し続けてきた一つの願望を口にするくらいの勇気は、沸いてくるだろう。



お前に逢いたい。




※チチをもげ!を聞きながら書く話じゃない……ごめんちゅうたつ……←
※師に全権を譲るシーンの直前のつもり。←上の文章より先に書くべきだろコレ
※今のBGMは最終鬼畜妹フランドール・S←

作品名:脳残滓 作家名:蛞蝓亭 紅葉