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蛞蝓亭 紅葉
蛞蝓亭 紅葉
novelistID. 28345
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脳残滓

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※死にネタ注意

隙あらば、指を絡めてくる。簡単には振り解けないように、親指も人差し指も中指も薬指も小指も、ひとつひとつ丁寧にしっかりと。そのくせ、動きは早く無駄がない。
ああ、何と無駄な技能だろう。何の役にも立ちはしない。
あまりの早業に、なかなか慣れることの出来なかった、それ。
組まれると決まって、驚き狼狽える私を笑った、癪に障る男。
「二度と組んでやるものか」……あの日の私はそう言った。
「お気遣い無く。ほら」……言うが早いか、また指を絡めお前は微笑んだ。

もうあの手は何処にもない。
遠い彼方にいってしまった。

あんなに繰り返し組まれたのに、今の私にはあの手がどう絡んできたかが思い出せない。
試しに組み合わせた自分の手は、祈りの形をしていた。



※無駄に洗練された無駄のない無駄な動き←
※……孔明殺しすぎだな……今更ながら……
※……それ以前の問題として、この時代に西洋宗教の祈りの仕草は伝わってないんじゃないか……な……教えてバターイ!←

※また気まぐれに増えます。
作品名:脳残滓 作家名:蛞蝓亭 紅葉