Un libro di caso di fortissimo
なんで
どうして
どういうこと
疑問符全部浮かべた顔で見つめられて、俺はもう罪悪感でいっぱいだ。
ぜんぶぜんぶ俺が自分で勝手にまいた種だ。
これはもう、静雄に殺されても嫌われてもなにもいえない。
俺のやっすいプライドとか保護膜とかそういうのどっかいけ。
「なん、でうそ…」
「だって、おまえ、俺のこと好きで好きしょうがねぇって顔してるくせに、なにも言ってこねぇんだもん!!」
「は…?」
「多分、好きなんだろなーとは思ったけど外れてたらどうしようもねぇから!小心者なんだよおれは!!」
だから、カマをかけた
自分が結婚すると言ったら静雄がどうするか
普通に祝ってくれるんなら、ただの俺の勘違い
それ以外なら
「もう躊躇しねぇって決めてた」
嘘を吐いたその時、静雄は今までになく嬉しそうに笑った
静雄の好意は親愛だけだ
俺はそう判断し、自分の思い上がりを哂った
その結果どうだ
静雄は俺のまえから消えて、俺は散々探し回るはめになった
嘘なんかつくもんじゃねぇなぁ
「静雄。あのよ、まだ俺のこと想ってくれてるか?」
ぎちりと静雄の身体が固まった
あ、大丈夫かもしんね
な、静雄。悪ぃんだけどさ、俺といっしょに道をはずしてくんね?
平和島静雄の帰還、田中トムの凱旋