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7月7日

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【7月7日】





「なぁ、一緒に行こうぜ。」





7月6日、幼馴染でお隣さんのロイの部屋。

俺は明日に迫っている七夕祭に誘ってみた。
返事は即答でNOだった。


「なんでだよーいいじゃんかー行こうぜ?」

「断る。」

「今年は絶対にロイと行きたいんだよ。いいだろ?」

「断る。」

「なー頼むってv」

「断る。」


「…ケチ。」


頬をふくらませて、すねてみても結果は変わらない。
ロイはこの顔とこの態度には完全に慣れている。


なんだよロイのけちんぼ。
役立たず。

無能。


行きてぇなー七夕祭…
飾りがすっげー綺麗なんだよな、垂れ下がってるピラピラに手が届くと嬉しいしv
去年はワンピースとかジブリとかあったりしたよなー。
今年は映画化したからハガレンとかねぇかなぁ…
あれ好きなんだよな。特に主人公超カッコイイし強ぇしなー…


「気持ち悪いぞ。」


想像してたら顔がゆるんでいたらしく、厳しい突っ込みをくらった。
くそっもうロイなんて知らねぇ。


「俺帰る。」


ガラガラ
俺は入ってきたドアではなく、窓を開ける。


「たまには玄関から帰ったらどうだ。」


ベーだ。

そしてひょいと飛び降りる。
飛び降りた先は俺の家のベランダ。
幼馴染でお隣さんといえば窓と窓が近いっていうのが一般的だが。
残念ながら俺たちの家はそうはいかなかった。

窓とベランダ。
しかも造りが違うので若干高さが違う。
つまり行きは玄関。
帰りはジャンプ。

ちょっと面倒なんだ。




「あとで靴返せよー。」




作品名:7月7日 作家名:おこた