COIN LAUNDRY
トントンと閉じたノートとテキストを整えると、横で眺めていた三國が声をあげた。
「終わったのか?」
その問い掛けに頷くと、三國は静かに立ち上がった。
「もう遅い、送ろう……」
「えっ? 近いし……、いいよ」
その為に待っていたのか、それとも子供扱いされているのか、送られる程の距離でもなく、心配されるようなこともない。
「そうか、じゃあな」
片手を上げて立ち去る三國の後ろ姿に公麿は声を投げかけた。
「さよなら、三國さん」
【終】
作品名:COIN LAUNDRY 作家名:かなや@金谷