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【Alwaysシリーズ 4】 Sweet home

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「今みたいに気分がいいときに笑うんだ。口の端を上げて、ニッて感じで」
「うそ!」
「ホント、本当なんだ。頭を撫でたり、首の下をさすったり、散歩のあとブラッシングしたときとか、餌を食べ終わったあととかに、よく笑うんだ。その表情がまたかわいくてさ……」
ドラコはそれがたまらないという表情で犬を撫でる。

そのたびにゴールドが泡まみれのからだを大きく振るわせるから、それが飛び散りバスルーム一面に透明のシャボンの泡が舞い上がった。

その中でドラコは笑いながら
「こら。動いちゃダメじゃないか」
と、それ以上暴れないように犬を抱きしめる。
ゴールドは泡まみれの体で逆に飛びついてきて、ドラコはその重さにひっくり返りそうになった。

ほほといわず、鼻も、おでこまで大きな舌でご機嫌に舐めまくってくる。
「やめろ。舐めるなよ」
逃げるドラコに嬉しそうに犬は余計にじゃれついてきて、楽しげな笑い声がタイルの壁に反響し響いた。

その声に引き寄せられるようにハリーはかがみこむと、顔を寄せてドラコにふいにキスをする。
重ねられた唇にドラコは目を見開いた。

「ハリー……」
ゆっくりと唇が離れるとドラコは、少し呆れたように相手を見上げる。
シャワーの飛沫を受けながら触れ合ったからだは、どこか熱く熱気を孕んでいた。

ハリーの指先がゆっくりと白いほほを撫でた。
包み込むように何度も何度も触れてくる。
「君はいつでも唐突すぎる」
と文句を言いつつ、ドラコは笑みを返した。

ハリーはどこかまぶしそうに目を細めて、そんなドラコを見つめる。
愛おしそうに小さくほほえみ、 この上なく嬉しそうな表情で顔を寄せた。

満ち足りた顔でドラコは瞳を閉じる。
相手のキスを待つために―――




ふたりですごす日常は、なんて気持ちいいのだろう。
当たり前の日々がこんなにも幸せで、とてもいとおしい―――

外は冷たい雨が降り続けている。
だから僕たちはベッドの上で一日中、バスローブと犬とシーツにくるまって、自堕落にすごそう。
 
だってここはふたりにとって世界中で一番暖かい場所。


――――Sweet home――――


               ■End■ 



*とても甘い話を書きたかったのです。ただそれだけです。
特に事件もアクシデントもなく、このシリーズは毎回、ふたりの日常を淡々と綴っていきます。