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「見た目はアレだけど、前よりは凄く良くなったよ」
「……へぇ」
　嬉しそうに笑いながらそう言い、イギリスお手製のスコーンを食べるアメリカの手には石のような塊。以前は石炭のようだった姿と比べれば、確かに少しはまともになったのかもしれない。
（まだまだ人の食べ物になるのは遠いな……）
　喜ぶ友人の顔を眩しく思いながら、ロマーノは自分の無力さを痛感したのだった。