逃避行しましょうか【メフィ燐】
なんてことはない、変わらない日常。
いつもと同じ事を繰り返し繰り返し、退屈でもない日々を過ごしていた。
そんなある日、差し出されたたった数枚の書類にメフィストは、手にした指をぴくりとふるわす。
「殺処分が決定した」
こともなげにバチカンの犬はそう告げると、
部屋の主であるメフィストの言葉を待たずに部屋から立ち去ってしまう。
メフィストは資料に添付されていた写真を指先でなぞりながら、眉を寄せ瞳閉じた。
「・・・・燐」
作品名:逃避行しましょうか【メフィ燐】 作家名:霜月(しー)