新 三匹の子豚Ⅰ
昔むかし、ずうっと南の国のある村に、ブー・フー・ウーの三匹の子豚が住んでいました。
三匹は以前にそれぞれの家――長兄のブーは藁の家、真ん中のフーは木の家、そして一番下のウーはレンガの家――を建てて暮らしていましたが、意地悪な狼にブーとフーは家を壊されてしまい、ウーの家に居候をしていました。
ところがやはり共同生活というのは何かと不便なものです。
「そろそろ自分の家を建てるかな」とブーが言うと、
「俺もそう思ってたんだ」と、フーが応えました。
ウーは少し淋しそうにしましたが、自分の家もそんなに広いわけでもないので、それも仕方ないかなと思いました。
それから間もなく二匹は頑張って自分の家をこしらえ始めました。
ブーはウーを真似して、レンガの家を建てるようです。
フーは宮大工の頭領に教えてもらって、釘を一本も使わないで作る木造の家に挑戦しました。
二匹が頑張っているのを見たウーも、新しい家が欲しくなってコンクリートブロックの家を建てることにしました。